ながさき経済web

長崎経済研究所

産後パパ育休スタート!

ながさき暮らしのデータBOX  ~リサチャン★レポート~

 2022年10月からスタートした「産後パパ育休(出生時育児休業)」。男性が子の生後8週間以内に4週間まで休業を取得できる制度で、これまでの育児休業とは別に取得でき「男性版産休」とも呼ばれています。
 そこで、今回は「男性の育児休業」をテーマにリサーチしました。

調査方法 : 長崎県内に居住する18歳以上男女をモニターとするwebアンケートサイト「リサチャン」で実施。
調査期間 : 2022年9月21日(水)~9月27日(火)
回答者数及び属性:380人
 【年 齢】30歳代以下68人、40歳代83人、50歳代134人、60歳代以上95人

家事の分担割合、「妻9割:夫1割」が3割超

 配偶者がいる人(277人)を対象に、「配偶者」との家事に関する分担割合はどれくらいだと思うか尋ねたところ、「妻9割:夫1割」が約3割(31.0%)で最も多く、次いで「妻8割:夫2割」が21.7%、「妻7割:夫3割」が20.6%となっています。また、「妻10割:夫0割」との回答も約1割(11.6%)ありました。
 これを男女別にみると、「妻10割:夫0割」という回答では、男性は5.0%、女性は16.2%と女性が男性を11.2ポイント上回っており、男女で認識にギャップがあるようです。

育児の分担割合、「妻9~7割:夫1~3割」

 また、子どもがいる人(273人)を対象に、「配偶者」との育児に関する分担割合はどれくらいだ(もしくは、どれくらいだった)と思うか尋ねたところ「妻9割:夫1割」(27.8%)、「妻8割:夫2割」(24.9%)、「妻7割:夫3割」(24.1%)が上位を占めました。また、「妻10割:夫0割」との回答も約1割(8.6%)ありました。
 これを男女別にみると、男性は「妻9割:夫1割」との回答が31.5%で最も多く、女性は「妻8割:夫2割」との回答が27.4%で最も多くなっています。
 
 家事・育児ともに分担割合は、妻「10~7割」、夫「0~3割」が8割を占めており、夫の家事・育児参加率が低い現状がうかがえます。

◆産後パパ育休、「(多少)知っていた」は3分の2


 「産後パパ育休(出生時育児休業)」を知っていたか尋ねたところ、「知っていた」が40.8%でもっとも多く、「内容について多少知っていた」の24.7%と合わせると全体の3分の2(65.5%)が「(内容について多少)知っていた」と回答しています。

◆男性の育児休業、8割超が「取得すべきだと思う」


 男性の育児休業取得についてどう思うか尋ねたところ、「積極的に取得すべきだと思う」が40.3%、「できるだけ取得すべきだと思う」が43.2%で、8割(83.5%)を超える人が「取得すべきだと思う」と回答しています。

【「取得すべきだと思う」理由

〇出産した妻のサポートやケアができるなら1週間でもいいので一緒にいたい。(長崎市、30歳代、男性)

〇産後は疲労や睡眠不足でキツかったので手伝って欲しい。(諫早市、30歳代、女性)

〇産後の母親は満身創痍だし、子供は2人の子供。育児を「手伝う」ではなく父親母親「一緒にやるべきだ」と思う。まずは命をかけて出産して満身創痍のお母さんを休ませてあげてほしい。(佐世保市、30歳代、男性)

〇私も昨年子どもが産まれました。育児の大変さを身にしみています。私は仕事の都合で育休は取れませんでした。休日は、全力で育児をしているつもりです!(長崎市、30歳代、男性)

〇父親が育児休暇を取り、母親が働くなど多様な働き方ができるようになる。取得することで育児のことだけでなく仕事に関しても視野が広がり色々な観点から物事を考えられるようになる。(長与町、40歳代、女性)

〇本音は積極的に取ってほしいが、育休をとっても我が家のように単に自宅にいるだけ(家事の手伝いなし)なら逆に手間がかかるだけ。ちゃんと家事育児を一緒にできる人じゃないとしんどい。(長与町、40歳代、女性)

〇自分が何もしなかったことを後悔している。(時津町、60歳代、男性)

【「取得する必要はないと思う」理由】

〇働かないといけないから。大企業しか無理。(諫早市、40歳代、女性)

〇夫婦二人とも取得することに、補償する必要性を感じない。その間、職場の負担はどう考えるのか。(佐世保市、50歳代、男性)

〇どうせ母親にはかなわないから。(佐世保市、50歳代、男性)

〇元来、男の出る幕ではない。なんでもかんでも男女平等は、適材適所が解らぬ理想主義論者。(長崎市、60歳代、男性)

〇それぞれだとは思いますが、(うちの場合)家事ができない夫がいるだけで 余計大変な気がする。産後、精神的にも弱っているので、自分の思い通りにならないと、イライラしてケンカばかりしそう。(長崎市、50歳代、女性)

◆男性の育児休業取得に必要なこと、「上司・同僚など職場の理解」が8割超

 今後、男性の育児休業取得を促進するためには何が必要だと思うか複数回答で尋ねたところ、「上司・同僚など職場の理解」が83.2%で最も多く、これに「仕事の代替要員の確保」(65.3%)、「休業中の賃金保障」(61.3%)、「取得に対する本人の意識」(56.1%)、「キャリア形成に影響しない会社の制度」(54.7%)が続きいずれも5割を超えています。

 本アンケートでは、30~40代の若い子育て世代から「ふたりで協力して育児をしたい」など育児休業取得に積極的なコメントが多く寄せられました。今回の法改正は、男性の育児参加を促し、女性に偏りがちな家事・育児を分散させることで、女性の就業機会の拡大や、出産意欲向上、男女雇用格差の是正につながることが期待されています。これからは、男女問わず育児に参加しやすい環境を整えていくことが大切なようです。

◆自由コメント

【男性の育児休業取得や子育てについて思うこと。】

〇私も機会がありましたら絶対に取得したいと思っています。(大村市、20歳代、男性)

〇職場や社会の理解は今の段階で皆無だと思うから、社会の流れや会社の上司の意識改革、育児休業を取得して肩身の狭い思いをしなくていいような仕組みづくりをしないと取得率は上がらないと思う。(佐世保市、30歳代、女性)

〇休業は、家庭から見たら絶対に必要だが、職場側にとっては負担となることは明らか。休みやすい職場の雰囲気、休業中にまわりの負担が偏らない工夫、システム作りが不可欠。(西海市、30歳代、女性)

〇妻との負担の分担も大事だと思うが、積極的に育児にかかわらないと、気が付いたときには子どもは成長している。あのときもっとかかわっておけば良かったと後で後悔した。(長崎市、40歳代、男性)

〇以前テレビか何かで見たが、女性は「やって当たり前」が、男性が「やったらすごい」、この意識が変わるといいなと思います。(長崎市、30歳代、女性)

〇できる範囲でやればいい。家庭の中での役割は子育てだけではない。できる範囲でやればいいが、会社での立場などがある場合は、生活の基盤となる会社での立ち位置を危うくしてまで、無理に行う必要はないと思う。(長崎市、40歳代、男性)

〇私たちの頃は母親が何でもするのが当たり前だったが、今の若い夫婦をみているとパパが自然に抱っこしているのを見ると微笑ましいし、羨ましい。(長崎市、50歳代、女性)

〇お手伝いのつもりが多い。自分で考え、積極的にすることができない。言われたことだけしかしない。したよ!というアピールが凄い。私の旦那の話です。(佐世保市、50歳代、女性)


(2022.10.5 高橋純子)

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

長崎県内にお住まいの方限定 「リサチャン」 アンケートモニター募集中!
 「リサチャン」は「長崎」に特化した地域密着型のアンケートサイトです。 長崎県内に居住する18歳以上の方ならどなたでも参加できます。 簡単な会員登録をするだけで、アンケートのご案内のメールが届きます。
☆あなたもリサチャンのアンケートを通じて意見発信しませんか?
☆ポイントを貯める楽しみも! 会費等一切無料。 いますぐご登録を!

リサチャン https://researchan.jp/ [ リサチャン 長崎] で検索 ~

この記事は参考になりましたか?

参考になったらシェアお願いします!
メールマガジン登録・解除はこちらから
メールマガジン登録/解除
«
»
Copyright © 2021 株式会社 長崎経済研究所 All Rights Reserved.

ページトップ