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「年金と老後のライフプラン」について

ながさき暮らしのデータBOX  ~リサチャン★レポート~

 2022年4月、年金制度が改正されます。年金制度は、社会情勢などの変化をふまえこれまでも改正されてきましたが、今回は「人生100年時代」と言われるなか、より多くの人が長く働くことができる社会をめざした制度改正となっています。
 そこで、今回は「年金と老後のライフプラン」についてリサーチしました。

調査方法 : 長崎県内に居住する18歳以上男女をモニターとするwebアンケートサイト「リサチャン」で実施。
調査期間 : 2022年2月15日(火)~2月21日(月)
回答者数及び属性:420名【年齢】30歳代以下74名、40歳代98名、50歳代152名、60歳代以上96名

◆4月からの年金制度改正、「知っている改正項目は一つもない」が約5割

 2022年4月からの年金制度改正について、知っている改正項目があるか尋ねたところ、「公的年金の受取開始年齢の上限を70歳から75歳へ引き上げ」が38.8%で最も多く、次いで「アルバイト・パートなどに対する年金制度の適用拡大」(21.2%)、「働くシニアが受取れる年金額(在職老齢年金)がアップ(減額基準が緩和)」(16.9%)と続き、「確定拠出年金における加入可能要件の見直し」は7.9%でした。しかしながら、約半数(49.3%)は「知っている項目は一つもない」と回答しており、自由回答でも「年金制度の改正については知らなかった。もっと年金について知る機会が欲しい。」「年金制度の改正について、何も知りませんでした。もっと関心を持つべきだと反省しました。」などのコメントが複数ありました。

◆将来(老後)の生活資金に「(非常に)(少し)不安を感じる」人は9割超

 将来(老後)の生活資金に不安を感じているか尋ねたところ、「非常に不安を感じる」が52.9%、「少し不安を感じる」が39.3%で、合わせると9割超(92.2%)の人が将来(老後)の生活資金に不安を感じています。一方、「全く不安は感じない」は1.2%で、「あまり不安は感じない」の6.7%と合わせても不安を感じていない人は1割弱(7.9%)にとどまっています。
 年代別にみると50歳代以下の各年代において、9割超の人が将来に「(非常に)(少し)不安」を感じています。「非常に不安を感じる」と回答した人は、40歳代が68.4%で最も多く、次いで30歳代以下が55.4%と続き、特に子育て世代が将来に非常に不安を抱えていることがうかがえます。

◆将来(老後)の生活費の財源は、「公的年金」が7割超

 将来(老後)の生活費の財源として考えているのは何かと複数回答で尋ねたところ、「公的年金」が74.3%で最も多く、次いで「預貯金」(58.1%)、「個人年金」(40.2%)となっています。
 また、今回の年金制度改正のポイントは「年を重ねても働き続けることができる社会づくり」ですが、これに対応すると思われる「仕事で得る収入」を選択した人は32.1%でした。自由回答でも「年金受給年齢到達後も働けるように資格取得など準備をする」「健康で長く働き続けたい」など仕事継続を希望するコメントが多くみられました。
 そのほかでは、「退職金」(29.3%)、「預貯金以外の金融資産」(21.9%)と続き、「まだ考えていない」との回答も10.7%ありました。

◆「年金制度改正」「老後のライフプラン」についてひとこと

【20歳代~50歳代コメント】

〇公的年金のみでは老後資金は不足すると思うので、県民一人一人が金融リテラシー向上に努めていく必要があると思います。(長与町、20歳代、男性)

〇将来にどのように備えれば良いのか分からない。年金制度もどんどん不安になる。(長崎市、30歳代、女性)

〇銀行口座に預けているだけでは増えないので、資産運用を始めようと調べています。(諫早市、30歳代、女性)

〇教育資金、住宅ローンと日々の生活の支出でなかなか老後資金まで考えられていない。(長崎市、40歳代、女性)

〇老後の不安はあるものの、健康であれば何らかの働き口がある世の中だと思います。従って健康である事を第一に心掛けています。(長崎市、50歳代、男性)

〇これからは自己責任で金融資産を増やせと言われるが、そもそも日本の教育は、金融資産の運用の仕方などを教えてくれることがなく、かなり個人の力量に丸投げされている状態。現状では自ら考えていくしかなく、一般の人にとってはかなりハードルが高い。このような状況で、これからゆっくりとした老後を過ごせる日本人はどのくらいいるのだろうか・・?  (長崎市、50歳代、男性)

〇働ける間は少しでも働いて余裕を持たせていきたいです。(長崎市、50歳代、女性)

〇老後を年金ばかりに頼ろうとは思ってないが、老人の働き口が、掃除やシルバー人材など限られており、もっと現役時代の技術をいかせるような職種が増えると働く事への楽しみも増えると考えている。(長崎市、50歳代、女性)

〇子供達を3人大学や専門学校へ進学させ、ようやく、みんな就職して子育てが終了しましたが、お金は底をつきました。これから、定年まで急ピッチで、貯金を始めないと大変なことになると思っています。(佐世保市、50歳代、女性)

〇年金受給年齢到達後も働けるように資格取得など準備をすることが大切だと思います。(長与町、50歳代、男性)

【60歳代以上コメント】

〇サラリーマンとしてずっと過ごしてきた私の場合、年金制度や国保、国税、市税などについて漠然とは理解していても60歳以降の1年1年を具体的にイメージしてなかった。もっと事前にリタイアメントのマイルストンを描いておけばよかったと思っています。(長崎市、60歳代、男性)

〇年金制度の改正は知らなかったのでこれから確認してみないといけないと思った。(長崎市、60歳代、女性)

〇若い世代は年金にあまり期待していない人が多いように感じるので、年金納付のメリットや、将来の展望をきちんと理解できるように説明していくべき。(長崎市、60歳代、女性)

〇現役の人には公的年金を当てにしないで、個人年金に入ったほうがいいということと、女の人も仕事を辞めないで頑張ったほうがいいとアドバイスしたい。(佐世保市、60歳代、女性)

〇出来るだけ若いスタートで、公的年金プラスを視野に入れて、①生活必用経費②教育資金③老後資金④娯楽費(余暇&趣味嗜好は心の栄養)を並行してライフプランを組むことが大切です。私は、この計画に基づき給与天引きし、我が家なりの予算生活を続けて、リタイア後10年→現在(73歳)に至ります。お蔭で年金様さまです。(島原市、70歳以上、女性)

〇制度改正によって年金制度に加入できる人口が増え、就労意欲が高まることが期待できる。一方、中・小規模企業にとっては負担増となるが、新ルールに則った運用がキッチリと行われるよう指導・監督が必要だろう。(長与町、70歳以上、男性)

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