ながさき暮らしのデータBOX リサチャン★アンケート
今年も残すところわずか。コロナ禍から平常モードに変わり、外国人観光客が急増、一方でインフレが続き、政治的には国内外で大きく動いた1年でした。みなさんにとって2024年はどんな１年だったでしょうか。暮らしの満足度は？ 年の初めに立てた目標は？ 今年を漢字で表すと？
| 【調査方法】 長崎県内に居住する18歳以上男女をモニターとするwebアンケートサイト「リサチャン」で実施。 【調査期間】 2024年11月22日（金）～11月28日（木） 【回答者数】371人 【年齢層】30歳代以下59人、40歳代75人、50歳代128人、60歳代以上109人 |
※グラフの構成比は、端数処理の関係で合計が100％にならない場合があります。
今年2024年の「暮らしの満足度」が昨年（2023年）に比べて高くなったと思うか尋ねたところ、「そう思う」は5.7％、「まあまあそう思う」も24.3％にとどまり、合わせると「（まあまあ）そう思う」との回答は30.0％でした。
理由としては、家族の慶事（進学・就職、結婚、誕生・成長、健康等）や収入増・支出減、居住環境改善（新築・購入・リフォーム、引っ越し）や、コロナ収束（行動・旅行が自由に）などが多いようです。
一方、「そう思わない」が15.6％、「あまりそう思わない」も24.5％、合わせると「（あまり）そう思わない」が40.1％となり、「（まあまあ）そう思う」を10.1ポイント上回りました。また、「どちらともいえない」との回答が29.9％でした。その理由としてはやはり多くの方が「物価高」、「物価高騰」を挙げています。
次に属性別にみると、男性・女性での違いはあまりみられませんが、年代別では「（まあまあ）そう思う」の割合が40歳代・50歳代3割弱、60歳以上2割強に対し、30歳代以下は47.5％に達しており、その理由として「仕事が充実、給料アップ」「結婚」「家族が増えた」「住まいが快適に（購入・引越し）」「気兼ねなく旅行に」などが挙がりました。
次に、過去の調査結果と比較すると、暮らしの満足度が高くなったと「（まあまあ）そう思う」（「そう思う」＋「まあまあそう思う」）との回答割合はコロナ禍の始まった20年の14.5％から23年には34.6％まで上昇していましたが、今年は低下しており、逆に高くなったと「（あまり）そう思わない」との回答割合がやや増加し4割を占めました。やはり、物価高を反映しているものとみられます。
《暮らしの満足度が高くなったと思う理由》
| ■子どもが1歳になり、親としても成長できたと思うので。（長崎市、30歳代女性） ■家庭環境が充実。長崎市内の街もいい建物が増えてきた。（長崎市、30歳代男性） ■資産運用で利益が出ているし、フルタイムに転換できて時給がアップし、年収が増えたから。（佐世保市、40歳代女性） ■自宅のリフォーム工事が完成。老いた両親と家族旅行が実現。（佐世保市、50歳代男性） ■物の価格が上がり生活は大変ですが、コロナも落ち着きマスクなしの生活に戻れたから。（長崎市、50歳代女性） |
《暮らしの満足度が高くなったと思わない理由》
| ■お米が高くなったことで物価高騰を今までで一番痛感した年となったので。（時津町、30歳代女性） ■物価高、円安 本質的な課題解決をしない政治による将来への不安。（長崎市、40歳代男性） ■物価に光熱費、様々なものが高騰しているが、給料は上がらず。（諫早市、40歳代女性） ■収入が減った上、物価も高騰している。（長崎市、50歳代男性） ■基本給は上がったものの、水道光熱費、食費、社会保険料等がそれ以上に上昇し、実質賃金は下がっているから。（長崎市、50歳代男性） ■旅行や外食をだいぶ控えざるをえなかったから。これといった楽しかった思い出は何も残っていない。（長崎市、60歳代女性） |
《どちらともいえない理由》
| ■色々雑貨が上がって買い物を制限することが増えた。（島原市、30歳代女性） ■景気が良くなったとは思えないので。（長崎市、40歳代男性） ■何でも値上がりして、必要以上に値段を気にする事が増えたからあまりいい年だったとは思えない。（大村市、50歳代女性） ■物価高で食品が今までの様には買い物できなくなった。とは言え、コロナ禍が収まり楽しみは増えた。（長崎市、50歳代女性） |
年の初めに立てた今年の目標（抱負）は達成できたか尋ねたところ、「（やや）達成できた」が23.1％（「達成できた」3.2％+「やや達成できた」19.9％）に対し、「（あまり）達成できなかった」も22.1％（「達成できなかった」7.5％+「あまり達成できなかった」14.6％）となり、ともに2割強でした。一方、「どちらともいえない」との回答は23.5％となり、「目標や抱負は立てていない」との回答は31.3％でした。
これを年代別にみると、30歳代以下は「（やや）達成できた」が35.6％と「（あまり）達成できなかった」（6.8％）を大きく上回り、60歳代以上も上回りました。一方、40歳代は同17.3％対30.7％と下回りました。また、男性は「（あまり）達成できなかった」が上回りましたが、女性は「（やや）達成できた」が上回りました。
なお、「達成できなかった」と回答した人（28人）にいつ頃達成を諦めたのか尋ねたところ、「6月頃」までが42.9％、7月から10月頃までが28.6％でした。また、「覚えていない」との回答が28.6％ありました。
今年の自分を10点満点で評価すると何点だと思うか尋ねたところ、「8点」が23.5％でトップ、次いで「7点」20.8％、「6点」15.9％、「5点」13.2％となりました。7～10点を合計した高評価は53.6％と半数を超えており、昨年調査（49.6％）を上回りました。
年代別では、30歳代以下では7点以上の高評価の割合が64.4％と高く、60歳代以上（59.6％）、40歳代（56.0％）も6割弱となっていますが、50歳代は42.2％と開きがあります。
《点数の理由は？》
【10点】
| ■子育ても仕事も自分なりに両立できたと思う。（長崎市、30歳代女性） ■常にベストを尽くしたから。（対馬市、30歳代男性） ■仕事もプライベートも機嫌良く楽しく過ごせた。仕事では大きな仕事をやり切った。（長崎市、50歳代女性） |
【9点～8点】
| ■旦那が単身赴任でワンオペで頑張っているから。（南島原市、30歳代女性） ■新しいこと、新しい環境にチャレンジしてみている。（長崎市、30歳代男性） ■自分で決めた運動などの毎日のルーティン、また仕事、家事をきちんと実行できており、日々を丁寧に充実して過ごせていると思うから。（佐世保市、40歳代女性） ■仕事を頑張った年だった。でも、子ども達と過ごす時間が減った。（長崎市、40歳代女性） |
【7点～6点】
| ■家計管理が難しかった。（長崎市、30歳代女性） ■仕事に介護に私用にと忙しいながら完璧ではないが頑張っているところを評価したい。（長崎市、60歳代男性） ■転職したことで新しい事を覚えるのが大変だったが、頑張れた。（長崎市、50歳代女性） |
【5点】
| ■半分達成、半分未達成なので。（南島原市、40歳代女性） ■新しい事に取り組めなかった。（長崎市、50歳代男性） |
【4点～３点】
| ■介護、家庭、仕事、もう一息で四面楚歌。（長崎市、50歳代男性） ■今年は色々ありすぎて、良い一年とは言えなかったから。（長崎市、40歳代女性） ■体調不良と転職のため環境が変わって慣れるのが大変だったから。（佐世保市、50歳代女性） |
【2点～０点】
| ■家族の入院生活の準備がきつかった。（長崎市、30歳代男性） ■生活レベルが全く向上していない。（長崎市、40歳代男性） ■反省することばかり 何も努力しなかった。（長崎市、50歳代女性） |
今年を漢字一文字、または二文字で表してもらったところ、以下の通りとなりました。物価高を反映して「忍・耐」、「高・高騰」、「苦」といった漢字が上位となっています。
今年を表す漢字（n＝371）
ユーザーローカルＡＩテキストマイニングによる分析 出現頻度順
忍･耐
| ■もう少し耐えたらより良い社会になるのではと過した。（佐世保市、40歳代男性） ■忍耐の忍です。 耐え忍ぶ感じです。（五島市、50歳代女性） ■家族の事で色々大変だったから。（長崎市、60歳代女性） |
高・高騰
| ■何もかも値段が上がって生活が大変だったから。（長崎市、30歳代女性） ■物価も税金も何もかもが高騰したから。（佐世保市、40歳代女性） |
苦
| ■物価高騰で生活は苦しくなったから。（諫早市、50歳代女性） ■子供の受験問題で親子で苦しんだから。（長崎市、40歳代女性） ■物価高の影響が凄まじい。（長崎市、50歳代男性） |
忙・多忙
| ■仕事に家事に育児に忙しすぎる。（諫早市、40歳代女性） ■学業やバイトで忙しかった。（長崎市、20歳代男性） |
変・変化
| ■仕事の環境が大きく変わったから。（諫早市、50歳代男性） ■平和と思っていた日本で闇バイトによる強盗など多発し日本も変わってしまったなと日々思います。（大村市、60歳代女性） |
我慢
| ■社会全体も、会社の中も我慢することばかり。（長崎市、50歳代男性） ■何でも値上がりして、特にお米の価格にびっくりしています。欲しい物を我慢して、食費にまわさねば。（長崎市、50歳代女性） |
健康
| ■健康第一で、何事も幸せにしたい！（時津町、40歳代女性） ■家族が立て続けに病気で、健康のありがたさを実感したから。（長崎市、50歳代女性） |
暑・熱
| ■ただでさえ暑がりなのに、夏日が多すぎるー！（長崎市、40歳代女性） ■10月まで半袖で過ごすなど、例年に比べて暑い日が長かったし、個人的にも体調を崩して高熱が続いたから。（長崎市、50歳代男性） |
楽
| ■苦しいことが多かったが楽しい気持ちを意識していたから。（諫早市、40歳代女性） |
挑・挑戦
| ■いろんなことに挑戦した一年でした。（長崎市、30歳代女性） |
新・新生
| ■仕事内容、環境を大きくかえた。（長崎市、30歳代男性） ■新居、新生活。（大村市、30歳代女性） |
(2024.12.10 中村 政博）
