ながさき暮らしのデータBOX ~リサチャン★レポート~
難病の子どもと家族のための宿泊施設「十八親和ペンギンハウス」をご存知ですか? 2023年5月に十八親和銀行旧大学病院前支店が改装されて誕生したホスピタリティハウスで、今秋には開所1年半を迎えます。そこで、今回は「十八親和ペンギンハウス」についてリサーチしました。
調査方法:長崎県内に居住する18歳以上男女をモニターとするwebアンケートサイト「リサチャン」で実施
調査期間:2024年8月26日(月)〜8月30日(金)
回答者数:384人
年代別:30歳代以下68人、40歳代86人、50歳代121人、60歳代以上109人
※グラフの構成比は、端数処理の関係で合計が100%にならない場合があります。
◆ホスピタリティハウスを「知っている」「聞いたことはある」は約7割
難病の子どもと付き添い家族のための宿泊施設“ホスピタリティハウス”の認知状況について尋ねたところ、「知っている」が41.4%で最も多く、「聞いたことはある(が詳しくは知らない)」(28.1%)と合わせると認知度は約7割となりました。「知らない」は30.5%でした。
これを年代別にみると、50歳代以上で「知っている」との回答割合が最も多く(50歳代46.3%、60歳代以上44.0%)、一方で40歳代以下では「知らない」との回答割合が最も多くなっており(40歳代39.5%、30歳代以下36.8%)、年代の特徴が見て取れる結果となりました。
◆十八親和ペンギンハウス「知っている」「聞いたことはある」は半数にとどまる
長崎市に「十八親和ペンギンハウス」というホスピタリティハウスがあることを知っているかを尋ねたところ、「知っている」(35.7%)「聞いたことがある」(15.6%)は合わせて半数程度にとどまりました。前述した“ホスピタリティハウス”の認知度と合わせてみると、ホスピタリティハウスのことは「知っている」「聞いたことがある」ものの、長崎市に同施設があることは知らない人が比較的多い(知られていない)ことがうかがえます。
<ここからの設問は、前問で「知っている」および「聞いたことがあるが詳しくは知らない」と回答した人にお尋ねしました>
◆「TVで知った」が約6割でトップ
十八親和ペンギンハウスをどこで知ったかを複数回答で尋ねたところ、「TV」(61.4%)や「新聞」(37.1%)といった一般メディアが多かった他、「十八親和銀行関連(店舗掲示物・行員の紹介)」との回答も28.9%と3割近くありました。
◆十八親和ペンギンハウスの運営方法について「知っている」「聞いたことはある」は約7割
十八親和ペンギンハウスの施設運営は、個人・企業等からの寄付や物品支援、ボランティアによって成り立っていることを知っているかを尋ねたところ、「知っている」(34.5%)「聞いたことがある」(38.1%)は合わせて約7割となりました。
◆「専門病院で治療を受ける子どもと家族が滞在できる宿泊施設である」ことの認知度は9割近く
十八親和ペンギンハウスについて知っていることを複数回答で尋ねたところ、9割近くの人が「専門病院で治療を受ける子どもと家族が滞在できる宿泊施設である」(86.3%)ことを知っていると回答しています。次いで「プライバシーが確保でき、心身ともに疲れている家族が我が家のようにくつろいで生活できる」(36.0%)、「大人1人@1,000円/日程度の安価な金額で利用できる」(32.0%)となっています。
<これ以降の設問は全員にお尋ねしました>
◆遠方での病院付き添い生活の体験・イメージは、「出費が多額」がトップ
遠方の病院での付き添い生活について、体験談あるいは思い浮かぶことを複数回答で尋ねたところ、「宿泊費や旅費交通費など出費が多額」が63.8%と最も多く、次いで「親(家族)であっても入院中の子どもに24時間付き添えないことがある」(46.4%)、「小児高度医療を提供できる病院は限られているため遠方の病院にいかなければならない」(45.6%)となっています。
◆必要になった場合、ホスピタリティハウスを「利用したい・紹介したい」は約8割
もし、あなたのお子さん(または知人の子)が病気になり遠方の病院での治療が必要になった場合、ホスピタリティハウス(十八親和ペンギンハウスなど)を利用・または紹介したいと思うかを尋ねたところ、「(できれば)利用・紹介したい」が全体の約8割に上りました(「ぜひ利用・紹介したい」38.3%、「できれば利用・紹介したい」41.1%)。一方で約2割は「わからない」(19.8%)と回答しています。
◆協力や支援したいこと、「家族や友人・知人に伝えたい」が約半数でトップ
十八親和ペンギンハウスの活動に関して、協力や支援したいことを複数回答で尋ねたところ、「家族・友人・知人などに伝える」が55.7%で最も多く、次いで「生活用品、食料品などの物品支援」(25.5%)、「寄付金などの資金的支援」(24.0%)となりました。
◆「十八親和ペンギンハウス」についてひとこと
「十八親和ペンギンハウス」の取組みを高く評価する声以上に、告知や情報発信を通じて認知度を高めてほしいという声が多く寄せられました。
〇あるとないのでは大きな違いなので、ぜひ今後も存続してほしい。(五島市、30歳代、男性)
〇長崎市にもあると知って安心しました。とてもよい活動だと思います。(長崎市、50歳代、女性)
〇皆で支え合い助け合う、素晴らしい考えだと思います。(長崎市、50歳代、男性)
〇もっと認知度を上げた方が良いと思う。(佐世保市、20歳代、男性)
〇全く知らなかったので、ぜひ広く周知されるようになってほしいし、家にある不用品など、寄付できるものがあれば寄付したい。(佐世保市、40歳代、女性)
〇離島では、医療情報が充分ではないのでもっと情報を発信してください。(対馬市、70歳以上、女性)
〇全然知らなかったです。長崎大学病院小児科入院などで利用できるのでしょうか?もっと広く情報共有できたらいいですね。(大村市、50歳代、女性)
〇少しでも認知度が向上し、困っている人に役立ってほしいです。(時津町、30歳代、男性)
〇一般的認知度が低いと思われるので、銀行やマスコミなどが広報活動を強化すれば良いと思う。(長与町、60歳代、男性)
〇いい活動だと思います。具体的に利用者の声など広がれば、寄付したい!などの声も広がりそうです。(島原市、50歳代、女性)
(2024.9.13 村田 聡)