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荷物が届かない?

ながさき暮らしのデータBOX  ~リサチャン★レポート~

 物流業界の「2024年問題」への対策として、国土交通省は今年4月を宅配便の「再配達削減PR月間」と位置づけ、再配達削減に向けた取組を実施しています。
 そこで、今回は、「2024年問題と宅配便の再配達削減」をテーマにリサーチしました。

《2024年問題とは?》
 働き方改革で2024年4月よりトラックドライバーの時間外労働に上限規制が適用されます。これにより物流業界では「運転手不足」や「輸送量の減少」など様々な問題が懸念されています。
調査方法 : 長崎県内に居住する18歳以上男女をモニターとするwebアンケートサイト「リサチャン」で実施。
調査期間 : 2023年4月18日(火)~4月24日(月)
回答者数及び属性:369人
 【年 齢】30歳代以下60人、40歳代77人、50歳代131人、60歳代以上101人
※グラフの構成比は、端数処理の関係で合計が100%にならない場合があります。
※クリックするとグラフはすべて拡大できます。

◆物流業界の「2024年問題」、「知っていた」は約4割

 物流業界の「2024年問題」を知っていたか尋ねたところ、「知っていた」との回答は約4割(41.5%)でした。一方、「知らなかった」は28.7%で、「聞いたことはあるが内容は知らなかった」の29.8%と合わせると「(内容は)知らなかった」は、約6割(58.5%)となりました。
 ドライバーの時間外労働規制強化まで残り1年となっていますが、「2024年問題」についての認知度はまだ低いことがうかがえます。

◆懸念される生活への影響は、「配送料の値上げ」がトップ

 「2024年問題」により私たちの生活にどんな影響があると思うか複数回答で尋ねたところ、「宅配便などの配送料が値上げされる」が83.2%で最も多く、次いで「宅配便の配送日数が長くなる」が73.7%、「再配達が有料になる」が55.8%で続きました。その他では「輸送コスト上昇により日用品などが値上がりする」が43.6%、「時間指定など利便性の高いサービスが受けられなくなる」が42.5%でした。

◆宅配便の利用頻度、「月に2~3回程度」が5割弱

 どれくらいの頻度で宅配便を利用するか尋ねたところ、「月に2~3回程度」が5割近く(45.3%)で最も多く、「週に1回以上」(7.6%)と「月に1回程度」(26.0%)を合わせると約8割(78.9%)が「月に1回以上」宅配便を利用していることになります。

◆「宅配便の2~3割以上が再配達になっている」が、約半数

 さらに頻度に関わらず宅配便を利用すると回答した人に自宅に届く宅配便が再配達になる割合はどれくらいか尋ねたところ、「ほぼ全部」が1.4%、「7~8割くらい」が6.1%、「半分くらい」が15.0%、「2~3割くらい」が26.7%で、合わせると約半数(49.2%)が「2~3割以上」と回答しています。一方「1割以下」は44.8%、「再配達になったことはない」は5.8%でした。

 これを年代別にみると、若い年代ほど再配達になる割合は高く、特に30歳代以下では7割弱(65.5%)が、自宅に届く宅配便の「2~3割以上」が再配達になっています。

◆再配達にならないように行っていること、「配達日時を指定」がトップ

 また、頻度に関わらず宅配便を利用すると回答した人に、再配達にならないように普段行っていることを複数回答で尋ねたところ、「配達日時を指定」が73.5%と群を抜いていました。次いで「配達指定日時には必ず家にいる」が35.7%、「配送状況通知アプリを利用」が30.1%、「置き配を利用」が27.0%で続いており、ほとんどの人(95.5%)が再配達にならないように対策を行っています。

 コメントには、再配達を減らすための取り組みとして「宅配ボックス設置を推進する」「再配達を有料にする」「コンビニや営業所での受取りにはポイントを付与する」など多くのアイデアが寄せられました。「2024年問題」解決には、利用者である私たちにも、再配達を減らすなど、運送業者にできるだけ負荷がかからないよう配慮することが求められているようです。

◆自由コメント

【再配達を減らすためにやっていること】

〇基本的に日時指定をする。(佐世保市、10歳代、男性)

〇宅配ボックスがある賃貸物件に引っ越してから、荷物の受け取りがとても楽になりました!配達員さんにも再配達の負担をかけることがなくなったので、積極的に宅配ボックスを活用してます!(佐世保市、30歳代、女性)

〇急な残業等で、日時指定しても受け取り出来ない可能性のある時は、ゆうパックの場合は郵便局窓口を宅配業者の場合はコンビニ店頭受取を選ぶ。(長崎市、40歳代、男性)

〇不在時はここに置いて!と配達員さんに声かけしてる。(長崎市、40歳代、女性)

〇必ず自宅にいる時間を指定し、その時間には必ず在宅しているようにしている。(長崎市、40歳代、女性)

〇コンビニは24時間受け取れるので便利。(長崎市、50歳代、男性)

〇自宅はほぼ不在なので、配達先を近所の実家に指定している。(長崎市、50歳代、女性)

〇ポストに入る大きさならポストに入れてもらって構わないと思っています。(長崎市、50歳代、女性)

〇ガスメーターボックスを利用してます。(長崎市、70歳以上、男性)

〇できるだけまとめて注文する。(大村市、60歳代、女性)

〇当方が受け取る場合は配達状況お知らせアプリを活用する。当方から発送する場合は、先方の都合を確認し、確実に受け取り可能な日時を指定する。(長与町、70歳以上、男性)

配達を減らすためのアイデア】

〇各家庭にポストと同じ感覚で宅配BOXを設置する。(佐世保市、20歳代、女性)

〇再配達は有料にしたらいい。そもそも無料でやっている事自体が過剰サービスだと思います。特に日時指定して受け取れない人。(長崎市、40歳代、男性)

〇賃貸物件はまだ宅配ボックスがないことが多い。街中にオープン型の宅配ボックスを増やし、会社帰りなどに気軽に利用出来るようにする。(長崎市、50歳代、男性)

〇コンビニ受け取りや営業所受け取りでポイントがもらえるなど受け取る側にインセンティブを与える。トラックに積んだままの量も減り脱炭素にもつながるのでは。(長崎市、50歳代、男性)

〇配達前に必ず通知して欲しい。(長崎市、50歳代、男性)

〇自分以外の家族が受け取る荷物であっても、家族全員に配送通知が届いて日時が指定できたらいい(親展以外)。(諫早市、30歳代、女性)

〇地域ごとに、配達荷物専用の倉庫などを作って、自宅まで届けてもらう場合は、有料、倉庫まで取りに行く場合は、無料など配達段階から変えていくことだと思います。(時津町、40歳代、男性)

(2023.4.28 高橋 純子)

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