長崎に甚大な被害をもたらした「長崎大水害」(昭和57年7月)から今年で40年、あの時の教訓は、いま活かされているでしょうか?
今回は、「大雨災害への備え」についてリサーチしました。
調査方法 : 長崎県内に居住する18歳以上男女をモニターとするwebアンケートサイト「リサチャン」で実施。 調査期間 : 2022年6月21日(火)~6月27日(月) 回答者数及び属性:390人【年齢】30歳代以下67人、40歳代90人、50歳代137人、60歳代以上96人 |
大雨災害に対する備えはできているか尋ねたところ、「充分備えている」は僅か1.5%で、「ある程度備えている」の28.2%と合わせても備えている人は3割(29.7%)にとどまりました。一方、「あまり備えていない」と回答した人が59.2%に上り、「まったく備えていない」人も11.0%でした。
大雨災害に対して「充分備えている」「ある程度備えている」と回答した人に、備え・対策として家庭で行っていることを複数回答で尋ねたところ、約8割の人が「懐中電灯、電池、バッテリーなどの備蓄」(79.3%)、「食料、飲料などの備蓄」(75.9%)と回答しました。次いで「ハザードマップなどによる危険個所の確認」(61.2%)、「お天気アプリなどのダウンロード」(59.5%)、「避難場所、避難経路の確認」(51.7%)が5割を超え、以下「非常用持ち出し袋の準備」(48.3%)、「自宅周辺の点検や家屋の補強などの対策」(41.4%)と続きました。
大雨時、「高齢者等避難」や「避難指示(危険場所から全員避難)」などの避難情報が出た場合どのような行動をとると思うか尋ねたところ、3割超(31.5%)が「自宅にとどまる」と回答しました。以下「自治会、消防団から呼びかけがあったら避難する」(19.5%)、「避難指示が出たら、すぐ避難する」(17.2%)、「川や崖など周辺の状況が変化したら避難する」(16.7%)、「近隣住民が避難したら避難する」(9.7%)と続いています。
自治体は、「避難指示(警戒レベル4)」で危険な場所から全員避難するよう呼び掛けていますが、必ずしも適切な避難行動につながっているわけではないことがうかがえます。
これを年代別にみると、60歳代以上では「高齢者等避難が出たら、すぐ避難する」(5.2%)と「避難指示が出たら、すぐ避難する」(19.8%)との回答割合が25.0%を占め、他の年代より高めとなっていますが、避難しないで「自宅にとどまる」(36.5%)との回答割合も高くなっています。
大雨時の避難行動で「自宅にとどまる」と回答した人にその理由を尋ねたところ、「自宅を出て避難する方がかえって危険だと思うから」が56.1%と最も多く、以下「自宅周辺の地域は洪水や土砂災害の危険性が低いと思うから」(46.3%)、「自宅は安全だと思うから」(36.6%)と続いています。
その他の理由としては、「ペットがいるから避難所へは行けない」との回答が複数よせられました。
【災害への備え・対策として行っていること、心がけていること、また実際に役だったことなど具体的にお聞かせください。】
〇職場から家に帰れなさそうな時は、職場の近くに避難することを家族に伝えている。豪雨の際は、本明川などのライブ映像を確認して、家に帰れるか判断する。(諫早市、30歳代、女性)
〇ペットが居るのでペットの避難方法についてはよく話し合っています。( 長崎市、40歳代、男性)
〇水・ 米・ カセットボンベ ・懐中電灯多数・スマホ等の充電器・トイレ等に使うポリタンクは用意しています。台風の時に全部役立ちました。あと熊本地震の時に同じものを実家に持って行きました。(長崎市、50歳代、女性)
〇食料・水の備蓄。すぐ避難出来るように必要だと思うグッズを一箇所にまとめている。未就学児の子どもがいるので、避難先で時間をつぶせる絵本や遊び道具なども準備しています。(長崎市、40歳代、女性)
〇食品のローリングストックを心がけている。伝言ダイヤルの使い方の確認を家族で行う。(長崎市、60歳代、女性)
〇オール電化なので、いきなり停電となるとエレベーターも止まってしまうし、数日間降りられない場合もあることを考え備蓄品を追加しないといけないなと感じた。災害の種類によって避難場所も取る行動も違うので再確認をと思った。(諫早市、60歳代、女性)
〇大規模災害のニュースがあった直後は、飲料・乾パン等の在庫に気を付けているが、時が過ぎ去ると、関心が薄れる。また県外から移り住んだので、長崎大水害は、ニュースの過去の映像だけで、実感として感じていない。(長崎市、40歳代、男性)
〇阪神大震災時の教訓を見て、寝るときは枕元に靴を置いている。携帯電話やラジオは必需品なので、充電器(ソーラー型)も用意。被災された方の話で必要品など確認している。(長崎市、50歳代、女性)
〇備えないといけないと考えつつ、行動に移せていない 。(長崎市、30歳代、女性)
〇ハザードマップは見たことがある程度で、家族内で避難場所の確認や連絡方法など決めてないので備えておかないといけないとは思っている。(佐世保市、30歳代、女性)
〇正直まだどこか他人事というか、あまり備えに対して本気になっていないところがある。とりあえず、日頃よく食べるような食料のストックや水の備蓄程度はしている。(長崎市、40歳代、女性)
〇佐世保市は丈夫な建物を避難場所にして欲しい。歩いて避難できるところがない。公民館など古い建物を避難場所に指定しないでほしい。(佐世保市、40歳代、女性)
〇避難グッズは揃えているが、実際災害が起きたら足りないものばかりだと思う。梅雨の季節が来ると、眉山が土砂崩れしそうでこわいです。(島原市、40歳代、女性)
〇災害が短時間で発生し危機的状況に陥った経験があり、何も出来ず消防に助けを求めた経験があります。それからはなるべく下の階や水捌けの悪い土地には住まないと決めています。(佐世保市、50歳代、女性)
〇長崎の水害を経験しているので大雨に対する恐怖心があります。天気予報は必ずチェックして大雨の予報があれば外出を控えるようにしています。(長崎市、60歳代、女性)
〇地区の公民館に移動するつもりだが、97歳の義母は避難が難しい。自宅に3日分ほどの備蓄を備えている。公民館にも備蓄が備えてある。(川棚町、60歳代、女性)
以上
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