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長崎経済研究所

多様化する働き方


時代とともに「働き方」、-たとえば、採用時期、就労の形態、転職や退職に関する考え方など-が多様化しています。今回は、そんな「働き方」について尋ねました。


調査方法:長崎県内に居住する18歳以上の男女をモニターとするwebアンケートサイト
     「長崎県民アンケート・リサチャン」で実施。
調査期間:2026年8月4日(火)~8月10日(月)
回答者数及び属性:419人 
     【年齢】30歳代以下54人、40歳代97人、50歳代133人、60歳代以上135人

※グラフの構成比は、端数処理の関係で合計が100%にならない場合があります。


「通年採用」 ⋯9割が ‘良いこと’


毎年春には新卒採用の動向が話題になりますが、一年を通して新卒・中途を問わず採用活動を行う企業も多いようです。そのような「通年採用」についてどう思うか尋ねたところ、「とても良いことだ」(60.1%)が約6割で、「どちらかというと良いことだ」(28.6%)と合わせるとほぼ9割(88.7%)となり、ほとんどの方が肯定的に捉えています。



年代別にみると、若い年代ほど肯定的な見方が多く、とくに30歳代以下では「とても良いことだ」(51.9%)が半数を超えています。




「週休3日制」 ⋯ 8割が「賛成」もしくは「条件付き賛成」


柔軟な働き方によりワークライフバランスや仕事の能率を向上させることを目的として、「週休3日制」を導入する企業や自治体がみられます。「週休3日制」に賛成か尋ねたところ、「賛成」(33.7%)が3割、「条件付き賛成」(48.0%)が5割、合わせて8割(81.7%)が 「(条件付き)賛成」でした。一方、「反対」(6.7%)は1割弱でした。

年代別にみると、おおむね年代が若いほど「賛成」が多く、とくに30歳代以下は「賛成」(42.6%)と「条件付き賛成」(46.3%)を合わせると9割近く(88.9%)となり、「反対」(0.0%)はゼロでした。


※ 2022年3月に同じ質問をしたときは、「賛成」34.0%、「条件付き賛成」31.3%、「反対」14.1%、「わからない」20.6%でした。そのときに比べると今回は、「反対」や「わからない」が減り、「(条件付き)賛成」が増えていることから、「週休3日制」への理解が進んでいることがうかがえます。


【参考】2022年3月のリサチャン



転職先を探す手段・方法 ⋯ 半数以上が「ハローワーク(公共職業安定所)」を利用


転職した経験のある方、転職を検討したことのある方に、転職先をどのような手段や方法で探したか尋ねたところ(複数回答)、最も多いのは「ハローワーク(公共職業安定所)」(62.9%)で6割を超えました。以下、「民間の就職情報誌・サイト」(34.0%)が3割、「親戚・知人の紹介」(22.7%)が2割となっています。



年代別にみると、どの年代も「ハローワーク(公共職業安定所)」が最も多くなっています。そのなかで、30歳代以下に注目すると、「ハローワーク(公共職業安定所)」の回答割合(48.9%)が他の年代(55.2%から72.9%)にくらべて低い一方、1割以上があげた項目が8項目と、他の年代(4項目から5項目)よりも多いことから、幅広く情報や伝手を求めたことがうかがえます。

性別にみると、いずれも「ハローワーク(公共職業安定所)」が最も多くなっていますが、男性(40.4%)に比べて女性(73.4%)の回答割合が高くなっています。


「退職代行」⋯否定的な見方が6割占めるが、肯定的な見方も2割あり


退職するにあたり、本人に代わって会社に退職する旨を告げたり手続きを行ったりする「退職代行」サービスを利用する人もいるようです。この「退職代行」についてどう思うか尋ねたところ、「良くないことだ」(23.4%)が2割強、「あまり良くないことだ」(40.8%)が4割、合わせて6割強(64.2%)が否定的に捉えています。

ただ、わずかですが「とても良いことだ」(3.1%)という回答もあり、「どちらかといえば良いことだ」(16.2%)も合わせると2割(19.3%)の人は肯定的に捉えています。


年代別にみると、若い年代ほど肯定的に捉えています。なかでも30歳代以下(31.5%)は肯定的な意見が3割を超えています。興味深いのは、30歳代以下の4分の1(25.9%)が「わからない」と答えていることです。新聞報道などによると退職代行の利用者は20歳代、30歳代が多いようですから、他の年代よりも身近な話題である分、是非の判断が難しいのかもしれません。


◆「退職金の廃止や縮小」⋯ 否定的な見方が4割、肯定的な見方が3割


転職への抵抗感が薄れるなか、終身雇用や年功報酬的な考え方の見直しを求める声もあります。新たな採用から、退職金を廃止してその分を給与などに回す企業も出てきています。そのような「退職金の廃止や縮小」についてどう思うか尋ねたところ、「とても良いことだ」(6.4%)が1割弱、「どちらかといえば良いことだ」(26.0%)が2割強、合わせて3割(32.4%)が肯定的に捉えています。

一方、「良くないことだ」(11.5%)が1割、「あまり良くないことだ」(30.8%)が3割、合わせて4割(42.3%)になりますから、否定的に捉えている人の方が多くなっています。 

なお、「わからない」(25.3%)との回答が4分の1ありました。年代による差もないことから、「退職金の廃止や縮小」については、新しいテーマでありこれから議論が深まっていくのかもしれません。 


年代別にみると、肯定的な見方と否定的な見方の割合は全体とおおむね同じですが、より細かくみると、30歳代以下と40歳代以上で違いがみられます。40歳代以上は ‘どちらかといえば⋯’ と ‘あまり⋯’ という回答が過半数を占めていますが、30歳代以下は、回答が分散しており、「とても良いことだ」(14.8%)が1割強ある一方、「良くないことだ」(22.2%)も2割強あります。


◆自由意見


 「働き方」について、いろいろな声が寄せられました。


○採用が一年通してあると、頑張っている人が報われるし、転職を考えている人、すぐに働きたい良い人材の確保にもなるのでいいと思います。(長崎市、50歳代、女性)


○人口も少なくなってきている中、少ない人数で社会も家庭も回すためには多様な働き方を認めていくことは急務。繋がらない権利なども労働者側の声がやっと届くようになった結果なのではないだろうか。(長崎市、30歳代、男性)


○小生が社会に出た50年余り前に比べると、働く環境、各人の考え方などが大きく変化している。週休3日制や退職金制度などについても、多様な選択肢があるということは、いま働く人達にとって良いことではないか。(長与町、70歳以上、男性)


○退職代行はさすがに仕事先に失礼かなと思います。やむにやまれぬ事情以外では利用しないで欲しい。退職金は次の就職が決まってないときは助かるので、そのままでお願いしたいです(笑)。(長崎市、40歳代、女性)


○精神的に働けなくなった時に退職代行にはとても救われた。状況次第では頼らざるを得ない人もいる事を理解してほしい。(佐世保市、30歳代、女性)


○退職金制度がなくなると月給自体は増えるかもしれないが、会社への帰属意識が低下して他社への転職が容易となり、人材育成費用ロスに繋がるのが課題だと思われる。(長崎市、50歳代、男性)。


○新卒の給与引上げが実施されているようだが、企業としては長年貢献している従業員を大事にすべき。新卒と長年勤めてる方の給与が同じになる現象は見たくない。新卒に限らず全体の給与底上げを実施してほしい。(長崎市、30歳代、女性)


○週休3日や電話が繋がらない等は、勤務中にしっかり仕事に取り組む人に対してはOKだと思う。仕事で手を抜く、やるべき事をやらない人が権利を主張してきたら、真面目に仕事してる人が迷惑する。(諫早市、40歳代、女性)


○人それぞれであって良いが、全ての会社がそれを受け入れる必要もない。(長崎市、40歳代、男性)


○いつまで働けばいいのか。年齢が上がるにつれ働ける先がない。今はもう病院代の為に働いているようなもの。(南島原市、60歳代、女性)


○がむしゃらに働かなくてもいい世の中になってほしい。今はまるで働くために生きてるような感じ。(長崎市、40歳代、女性)


○生き方、考え方はそれぞれです。働き方も多様であって良いと思います。ただ自分の責任はきちんと果たして欲しいと思っています。(佐世保市、70歳以上、女性)

(2026.8.24 宮崎 繁樹)


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