~長崎県民アンケート・リサチャン★レポート~
近年、文章作成や情報検索など、さまざまな場面で生成AI(ChatGPTやGeminiなど)の活用が広がっています。一方で、利用経験や活用への考え方は人によってさまざまです。そこで今回は、生成AIに対する関心や利用状況などについてお尋ねしました。
| 【調査方法】 長崎県内に居住する18歳以上男女をモニターとするwebアンケートサイト「リサチャン」で実施。 【調査期間】 2026年7月7日(火)~7月13日(月) 【回答者数】 404人 <年齢> 30歳代以下54人、40歳代90人、50歳代126人、60歳代以上134人 ※図表の構成比は、端数処理の関係で合計が100%にならない場合があります。 |
◆日頃、「生成AI」を利用していますか?・・・「利用している(過去に利用したことがある)」が約7割
日頃、「生成AI」を利用しているか尋ねたところ、「利用している」が57.9%、「過去に利用したことがある」が9.4%となり、合わせると約7割(67.3%)が「利用している(過去に利用したことがある)」と回答しました。

年代別では、「利用している」と回答した割合は、30歳代以下で約8割(77.8%)、40歳代で約7割(68.9%)、50歳代でも5割台(56.3%)となっています。一方、60歳代以上では4割台(44.0%)にとどまっており、年代が若いほど生成AIの利用率が高い傾向がみられます。
性別にみると、「利用している(過去に利用したことがある)」と回答した割合は男性が77.2%、女性が60.3%となり、男性が女性を16.9ポイント上回りました。一方、「知っているが利用したことがない」と回答した割合は男性20.5%に対し、女性は37.1%と16.6ポイント高くなっています。このことから、男女とも生成AIの利用率は高いものの、男性の利用が高く、また女性は認知しているものの利用には至っていない層が比較的多いことがうかがえます。

◆利用している(していた)生成AIは有料版?無料版? ・・・無料版が9割弱と圧倒的
生成AIを利用している(または過去に利用したことがある)方に、利用している生成AIが有料版か無料版かを尋ねたところ、「無料版」が88.6%と圧倒的で、「有料版」が4.8%、「有料版・無料版の両方」が6.6%となりました。利用者の約9割が無料版を利用しており、有料版の利用は1割程度にとどまっています。

年代別にみると、いずれの年代でも8割以上が無料版を利用しており、特に60歳代以上では9割台(95.4%)と最も高い割合となりました。
一方、性別では、女性は無料版の利用割合が97.8%と男性(79.5%)を上回り、有料版のみの利用はみられませんでした。一方、男性では有料版のみ(9.8%)と有料版・無料版の両方(10.6%)を合わせると約2割(20.4%)が有料版を利用しており、女性に比べて有料版の利用が進んでいることがうかがえます。

◆どの生成AIを利用しているか(していたか)?・・・有料・無料問わず「ChatGPT」と「Gemini」、「Microsoft Copilot」が利用の中心
生成AIを利用している(または過去に利用したことがある)方に、利用している(または利用していた)生成AIを利用形態別(有料版のみ、無料版のみ、有料版・無料版の両方)に尋ねたところ、有料版のみ利用者では「ChatGPT」(76.9%)、「Gemini」(69.2%)、「Microsoft Copilot」(46.2%)の順となりました。無料版のみ利用者でも「ChatGPT」(73.4%)が最も多く、次いで「Gemini」(56.8%)、「Microsoft Copilot」(21.6%)となっています。また、有料版・無料版の両方を利用している方では、「Gemini」(83.3%)、「ChatGPT」(72.2%)、「Microsoft Copilot」(55.6%)の順となりました。
利用形態にかかわらず、「ChatGPT」「Gemini」「Microsoft Copilot」の上位3つの利用割合が高く、特に「ChatGPT」と「Gemini」が生成AI利用の中心となっていることが分かります。
【有料利用のみ】

【無料利用のみ】

【有料・無料どちらも利用】

◆有料版・無料版の違いで重視している(重視していた)ことは?・・・「違いは知らない」が4割超と最多
生成AIを利用している(または過去に利用したことがある)方に、生成AIの有料版と無料版の違いで重視している(または重視していた)点を尋ねたところ、「違いは知らない」が44.1%と最も多く、次いで「回答の精度や性能」(31.3%)、「利用回数」(26.5%)、「利用できる機能の種類」(18.8%)となりました。

「違いは知らない」が4割台と、生成AIを利用していて、有料版と無料版の違いについて十分に理解していない人が案外多いことが判ります。一方、「回答の精度や性能」や「利用回数」が上位となるなど、利用者が生成AIの品質と利便性を重視していることもうかがえます。
年代別では、30歳代以下にて「回答の精度や性能」が42.9%と最も重視されています。40歳代以上で「違いは知らない」が最多となっているなか、若年層では無料版と有料版の違いへの関心や理解が高いようです。
性別にみると、男性は「回答の精度や性能」と「利用できる機能の種類」、「セキュリティや業務利用向け機能」の割合が高く、女性は「違いは知らない」の割合が52.2%と男性(35.6%)を大きく上回りました。

◆「生成AI」を利用したことがない理由?・・・「使う機会がない」と「必要性を感じない」がともに4割台
生成AIを知っているが利用したことがない方に、その理由を尋ねたところ、「使う機会がない」と「必要性を感じない」がともに43.4%と最も多く、次いで「使い方がわからない」が39.3%、「情報の正確性に不安がある」と「個人情報・セキュリティが心配」がともに26.2%となりました。

生成AIに対する関心の低さというよりも、利用する場面や必要性を感じていないこと、利用方法への理解不足が主な要因となっていることがうかがえます。また、情報の正確性や個人情報・セキュリティ面に不安を感じている方も一定数おり、安心して利用できる環境づくりや適切な情報提供も普及に向けた課題と考えられます。
年代別では、30歳代以下で「必要性を感じない」が60.0%と最も多く、40歳代では「使う機会がない」と「使い方がわからない」がともに41.2%で最多となっています。一方、50歳代と60歳代以上では、「使う機会がない」と「必要性を感じない」が主な理由となっています。
性別にみると、男性では「興味がない」(20.0%)が女性より11.8ポイント高く、女性では「使う機会がない」と「必要性を感じない」がともに48.2%と男性よりそれぞれ13.9ポイント高くなっています。

◆「生成AI」についてどの程度知っているか?・・・『ChatGPT』などのツール名は知っているが最も多い
生成AIについてどの程度知っているか尋ねたところ、「『ChatGPT』などのツール名は知っている」が34.4%で最も多く、次いで「概要は知っている」が27.5%、「内容や仕組みを理解している」21.0%、「名前だけ知っている」15.8%となり、「今回初めて知った」は1.2%となりました。
「概要は知っている」と「内容や仕組みを理解している」を合わせた回答は48.5%となり、約半数が生成AIについて一定程度の知識を有していることが分かります。

年代別にみると、「内容や仕組みを理解している」は30歳代以下が33.3%と最も高く、年代が上がる程低下しています。他方、「『ChatGPT』などのツール名は知っている」、「名前だけ知っている」は50歳代以上における割合が高く、特に「名前だけ知っている」は、60歳代以上の割合がもっとも高くなっています。
性別では、「内容や仕組みを理解している」にて男性(35.1%)が女性(10.5%)を大きく上回る一方、「『ChatGPT』などのツール名は知っている」では女性(41.9%)が男性(24.6%)を大きく上回りました。男性は女性よりもAIの内容や仕組みまで理解している人が多く、女性は、AIの“名前だけ”知っている人が多いようです。

◆「生成AI」を利用するならどのような用途に興味があるか?・・・「情報検索」がトップ
生成AIを利用する場合、どのような用途に興味があるか尋ねたところ、「情報検索」が67.1%と最も多く、次いで「仕事の効率化」(49.3%)、「家事や生活の相談」(32.9%)、「趣味・創作活動」(27.2%)となりました。「情報検索」と「仕事の効率化」への関心が高く、生成AIには情報収集や業務の効率化が期待されているようです。

これを年代別にみると、「情報検索」がいずれの年代でも6割から7割台と高い割合を占めています。一方で「仕事の効率化」は、60歳代以上の高年齢層で2割台(26.1%)と、他年代(5~6割台)と比べて低くなっています。また、30歳代以下では、「家事や生活の相談」や「画像作成」、「翻訳」への関心も他年代比高く、年代によって活用用途に違いがみられます。
性別では、「情報検索」が男女とも約7割(67.8%、66.4%)と高い一方、「仕事の効率化」や「画像作成」は男性の、「家事や生活の相談」は女性の割合が高く、生成AIの用途に差がみられます。

◆「生成AI」の利用を広げるために必要だと思うこと?・・・「安全性やルールの整備」が64.4%と最多
生成AIの利用を広げるために必要だと思うことを尋ねたところ、「安全性やルールの整備」が64.4%で最も多く、次いで「利用者側のリテラシー(正しく活用する能力)の向上」が51.0%、「使い方講座や説明会」と「利用者側のマナー・責任感の醸成」がともに41.8%、「無料で試せる環境」が34.9%となりました。

「安全性やルールの整備」が最多と、生成AIの普及には、安心して利用できる環境づくりが重要と考えられていることが分かります。また、「利用者側のリテラシーの向上」や「使い方講座や説明会」、「利用者側のマナー・責任感の醸成」も高い割合となっており、適切な知識や活用方法を学ぶ機会の充実を求める声が多いことがうかがえます。
◎生成AIについてひとこと
皆さんからは、生成AIへの期待や利便性を評価する声がある一方、不安や課題を指摘する意見も多く寄せられました。
◆とても便利だと思う反面、そればかりに頼って自分で判断することをおろそかにしてはいけないと思う。 AIが進化し続けて、人類が退化し続けたら本当に人間が要らなくなってしまう。(佐世保市、20歳代男性)
◆仕事場では効率をあげるためにAIにメール文を作成してもらったり、就業規則を覚えさせたりしている。 私生活では日頃の愚痴を聞いてもらっている。 とても便利ですが、自分で頭を使わなくなり、思考能力が低下することが心配。(長崎市、20歳代女性)
◆犯罪に悪用されたりしないか。また自己判断できない人が増えるのではないか心配。チャットGPTが言ったからそうしたという人が周りに増えたのが事実。(大村市、30歳代女性)
◆生成AIを活用して職場の人員不足などを補うことができればと思う。(長与町、30歳代男性)
◆自分で考える前に利用してしまって思考能力が低下してしまうのではないかと不安になる。まずは、自分で考えてから必要最低限だけ利用する習慣にしたい。(長崎市、40歳代女性)
◆まだまだ発展途上的な部分もあるので、使う方もしっかり理解していかないといけない。(長崎市、40歳代男性)
◆情報が漏れてしまうのではないかと不安があるので、詳しい情報は入れないようにしています。(諫早市、50歳代女性)
◆結論は人間が出す必要があり、あくまで情報の整理や効率化にとどめるべきである。(時津町、50歳代男性)
◆テレビで聞いたことはあるが、どんな時に利用するのかわからない。講習会とかあると良いですね。個人情報保護も気になります。(長崎市、60歳代女性)
◆今後仕事の効率化をはかることができるのではないかと思う反面、子どもたちに使わせると考えることをしない子が増えるのではないかと心配する。そのリテラシーを育てることができる教育者が必要。(南島原市、60歳代男性)
◆全てが真実だと思わない事にしている。自分の考えをしっかり持って、その上で利用しようと考えている。(佐世保市、70歳代女性)
(2026.7.28 永山 真)