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経済関連用語解説

有効求人倍率

 新聞や転職サイトなどでよく目にする「有効求人倍率」。これは、仕事を探している人に対して仕事がどれだけあるかを数値化したものです。厚生労働省が全国の公共職業安定所(ハローワーク)の求人数・求職者数をまとめ、毎月公表しています。
 有効求人倍率は、「企業がハローワークに提出した仕事の数(有効求人数)」÷「ハローワークに仕事を探しに来た人の数(有効求職者数)」で計算します。なぜ「有効」が頭に付くのかというと、求人数と求職者数はハローワークに申し込みがあった日から翌月末日までの2か月間をひと区切りとしていて、その期間を「有効」としています。有効求人倍率は、2か月という期間をもとに仕事を探している人に対して仕事がどれだけあるかを数値化したものです。

 有効求人倍率が1より大きいと、企業が募集する仕事の数に対して仕事を探している人が少ない状態で、人手が足りない状況といえます。逆に1より小さい場合は、仕事を探している人が仕事の数よりも多い状態で、就職しにくい状況といえます。

 有効求人倍率は、ハローワークで受け付けた求人と求職者数で計算をしているため、一般の求人情報誌や転職サービス、そして新卒の就職活動者は含まれません。
有効求人倍率は景気とほぼ同じ動きをするため、景気や雇用の状況を測る目安として参考にされています。

長崎県の有効求人倍率について

 長崎労働局は、県内の有効求人倍率を毎月発表しています。21年7月の有効求人倍率(季節調整値)は1.07倍でした。昨年、新型コロナウイルス感染拡大の影響により0.89倍まで落ち込みましたが、ワクチン接種が進み経済活動がしやすくなったことや、従来からの人手不足などから再び上昇傾向にあります。

※季節調整値:一年を通して数値を見たときに、季節的なことが要因で増減する数値の動きがある場合、計算式を用いてその季節要因の数値を取り除くことができます。そうすることで、季節に頼らないその月の実際の動きがわかります。

資料:長崎労働局

最低賃金 ~21年10月から821円へ(長崎県)~

 長崎労働局は、21年10月2日から、県内の1時間当たりの最低賃金を28円引き上げ、821円とすることを発表しました。 
 県内の最低賃金の引き上げは18年連続で、800円台になるのは今回が初めてです。

最低賃金とは

 最低賃金は、法律(最低賃金法)で定められた、企業などの使用者が従業者に支払わなければならない賃金の最低額です。
 最低賃金は、パートタイマーやアルバイトを含めたすべての従業者と使用者に適用されます。
 仮に最低賃金額より低い賃金で従業者と合意しても、それは法律で無効となり、最低賃金と同額の賃金を定めたものとされます。
 最低賃金の引き上げは、従業者にとっては嬉しいものですが、一方、使用者にとっては固定費が上がり経営に負担がかかるという両面があります。

九州圏内の最低賃金

 2021年度 最低賃金2020年度 最低賃金引き上げ額発効年月日
福岡県870円842円+28円令和3年10月1日
佐賀県821円792円+29円令和3年10月6日
長崎県821円793円+28円令和3年10月2日
熊本県821円793円+28円令和3年10月1日
大分県822円792円+30円令和3年10月6日
宮崎県821円793円+28円令和3年10月6日
 鹿児島県 821円793円+28円令和3年10月2日
沖縄県820円792円+28円令和3年10月8日
資料:厚生労働省


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