2023年4月13日、14日の2日間、「第35回全国経済同友会セミナー長崎大会」が出島メッセ長崎で開催されました。全国から企業経営者ら約1,100名が集まり、「経済人として安全保障にどう向き合うか」を総合テーマとして議論されました。
セミナー後の県内観光地などを巡るエクスカーション(体験型見学ツアー)では、全10コースに約360名が参加しました。
今回、私が参加した「未来長崎!! 長崎ならではの資産“斜面地”の課題と空き家の活用から考える長崎の未来」と題したエクスカーションを紹介します。
14日のセミナー後、孔子廟を徒歩で出発し、居留地の路地裏散歩(長崎さるく)を楽しみながら、長崎市南山手町にある『つくる邸』までを散策しました。
『つくる邸』は、長崎市南山手町で、10年間空き家となっていた築75年の物件をリノベーションした建物です。
この『つくる邸』を運営しているのが、岩本諭氏が代表を務める『斜面地・空き家団体つくる』で、普段はシェアハウスとして活用し、12畳のコミュニティスペースでは不定期でイベントを開催しています。
『つくる邸』内で行われた講話では、岩本氏から「斜面地ならではの魅力を楽しみながら情報を発信する活動や、地域の行事に参加する活動などを通じて、地域の担い手不足などの課題解決を目指している」ことなどが紹介されたほか、空き地を市民農園として再活用する「さかのうえん」プロジェクトを進めている長崎市職員の平山広孝氏や、長崎市議会議員・梅本健治氏から「長崎居留地歴まちグランドデザイン」をテーマに、坂のまち長崎の過去・現在・未来について講話がありました。
参加者からは、ゴミ出しの問題や、防災面、景観といった、坂のまち長崎に関する多岐にわたる質問があがるなど、盛況のうちにエクスカーションが終了しました。
「長崎さるく」のなかでも南山手界隈を巡る「居留地路地裏さんぽ」は、坂の街ならではの風景も楽しみながら、実際に坂道を歩き斜面地の暮らしをリアルに体験できる人気のコースとなっています。
是非、一度体験してみては如何でしょうか。
(2023.5.12 泉 猛 )