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長崎経済研究所

県内企業の設備投資動向調査(2026年度期初計画)

― 2026年度期初計画(2026年5月調査)

【調査要領】
1.調査対象:長崎県内主要企業366社
2.調査方法:WEBと郵送を併用してアンケートを実施
3.調査期間:2026年4月27日~5月29日
4.調査事項:2025年度設備投資実績、2026年度投資計画およびその内容(投資金額、前年度比増減理由、投資目的など)
5.回答企業数:製造業31社、非製造業110社、合計141社(回答率38.5%)
  (有効回答企業数は製造業22社、非製造業72社、合計94社、有効回答率25.7%)
注:有効回答企業とは、2025年度実績と2026年度計画(調査時点までに実施済み分を含む)を比較することが可能で、かつ2026年度の 投資方針(「実施する」もしくは 「実施しない」)が確定している企業をいう。「未定」企業は対象から除外。
概要
○有効回答94社中、投資を計画する企業は65社、69.1%と、前年同時期調査(69.3%)と同水準。他方、回答企業141社中、26年度の投資「未定」先は47社、33.3%と前年同時期調査(27.3%)より増えており、投資判断に慎重さが見受けられる。
○投資実施計画企業65社の投資総額は274億円、前年度実績比54.0%増。製造業は80.4%の大幅増となり、非製造業も18.7%増となった。また、企業規模別では、大企業が48.3%増、中小企業は77.3%の大幅増となった。
○前年比投資額増加企業(37社)の理由は、「既存設備の老朽化」が29社。「競争力の維持・強化」が13社。前年比投資額減少企業(20社)の理由は「投資の一巡」と「資金調達環境の悪化」が中心。
○投資の目的(金額ベース)は維持・更新中心ながら、大企業の非製造業では増産・拡販の積極投資が目立つ。

1.設備投資計画企業 -計画企業の割合は前年同水準

 有効回答先94社のうち、設備投資を計画(実施済を含む。以下同じ)する企業は65社、構成比69.1%となっており、前年同時期調査(69.3%)と同水準となった。このうち製造業が投資計画企業19社、構成比86.3%と前年同時期調査(81.8%)を上回ったものの、非製造業は投資計画企業46社、構成比63.9%と前年(65.8%)をわずかに下回った。また、今年度投資を計画している企業と、前年度も投資を実施した企業はともに65社(図表1)。

 回答のあった企業141社のうち、今年度の設備投資計画額を「未定」とした企業は47社・33.3%と、前年(27.3%)を上回り、慎重な姿勢が見受けられる。

2.設備投資計画額 -前年度実績を54.0%上回る -  

 回答企業の投資計画額をみると、65社の投資総額は274億円となり、それら企業の前年度の投資実績総額178億円を54.0%上回った(図表1)。

(1)製造業が大幅増

 製造業・非製造業別にみると、製造業では、前年度実績(102億円)を80.4%上回る183億円となった。主な業種では、輸送機械が97.2%増の135億円。一般機械も 91.2%増となる18億円となった。一方、食料品は 11.4%減の17億円であった。

非製造業の計画額は、前年度実績(76億円)を18.7%上回る90億円となっている。主な業種では、建設が約6.4倍となる21億円と大幅増。また、卸売も72.9%増の5億円となった。一方、小売は13.6%減となる12億円、運輸も20.2%減の13億円となった(図表1)。

(2)大企業、中小企業ともに増加

 企業規模別にみると、大企業では前年度実績比で48.3%増加した。このうち、製造業が75.7%増となっている。一方、中小企業は前年度実績比77.3%の大幅増となり、うち、製造業が約2.2倍、非製造業も58.8%増であった(図表1)。

3.投資額の増減理由<複数回答>

(1)増加理由 「既存設備の老朽化」が中心。次いで「競争力の維持・強化」

  2026年度投資計画額が、前年度実績に比べて増加する企業(37社)にその理由を複数回答で尋ねると、「既存設備の老朽化」が78.4%、これに「競争力の維持・強化」が35.1%で続いた(図表2)。このうち、製造業は「既存設備の老朽化」が90.0%に上る反面、「競争力の維持強化」も50.0%と比較的積極的な投資姿勢が見受けられるものの、非製造業では、「既存設備の老朽化」の74.1%に対して、「競争力の維持強化」は29.6%と、3割にとどまった。

(2)減少理由 -「投資の一巡」と「資金調達環境の悪化」がともに最多

  一方、2026年度の投資計画額が、前年度実績に比べて減少する企業(20社)にその理由を複数回答で尋ねると、「投資の一巡」と「資金調達環境の悪化」が20.0%と同率で最も多い(図表3)。製造・非製造業別では、非製造業で同様に「投資の一巡」と「資金調達環境の悪化」がそれぞれ28.6%、21.4%と多くなっている。

4.設備投資の目的 -設備等の維持・更新が中心。大企業の非製造業で「増産・拡販」がトップ

 2026年度設備投資計画の目的を金額構成比でみると、全産業では「機械設備の維持更新」が34.6%と最も多く、これに「増産・拡販」(16.3%)が続く。

 このうち、非製造業で「増産・拡販」が3割台(31.5%)と、製造業(8.8%)を大きく上回り、製造業では「省力化・合理化」が18.4%と非製造業(3.5%)を上回っている。とくに、大企業の非製造業で「増産・拡販」が50.2%と「機械設備の維持更新」(35.1%)を上回るなど、積極投資ぶりが目立つ(図表4)。

2026. 6.18 杉本 士郎

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