ながさき暮らしのデータBOX ~リサチャン★レポート
スマホが普及したためか、腕時計を着けていない人を見かけることが増えました。そこで、今回は、腕時計についてリサーチしました。
※「腕時計」にスマートウォッチは含まずに答えていただきました。
調査方法:長崎県内に居住する18歳以上の男女をモニターとするwebアンケートサイト「リサチャン」で実施。 調査期間:2025年8月1日(金)~8月7日(木) 回答者数及び属性:417人 【年齢】30歳代以下67人、40歳代93人、50歳代132人、60歳代以上125人 |
※グラフの構成比は、端数処理の関係で合計が100%にならない場合があります。
◆ 約8割が腕時計を ‘持っている’
腕時計を何本持っているか尋ねたところ、最も多いのは「2本~5本」(43.6%)、次いで「1本」(30.0%)となっており、「6本~9本」(3.1%)、「10本以上」(1.7%)も合わせると、 ‘持っている’ 人が約8割(78.4%)に上ります。なかには、 ‘ 100個近く持っている ’ というコレクターもいました(自由回答より)。一方、「持っていない」は約2割(21.6%)でした。
◆ 腕時計を持っていても約3割が ‘(あまり)着けていない’
腕時計を持っている人に、日頃着けているか尋ねたところ、「よく着けている」(51.1%)は約半分で、「ときどき着けている」(14.7%)を合わせても6割強(65.8%)にとどまりました。逆に、腕時計を持っていても「(あまり)着けていない」人が3割強(34.2%)となっています。
前述した、 ‘ 腕時計を「持っていない」人 ’ も含めて考えると、 ‘「(よく・ときどき)着けている」<51.6%> ’ と ‘ 「(あまり)着けていない」+「持たない」<48.4%> ’ はほぼ同じ割合となります。
年代別にみて概ね年代が上がるほど、また、性別にみて女性より男性が「(よく・ときどき)着けている」割合が高くなっています(男性80.5%、女性55.2%)。
◆ 日頃着けている時計の価格は 「1万円以上、3万円未満」が約3割
日頃よく着けている腕時計の価格を尋ねたところ、多い順に「1万円以上、3万円未満」(34.0%)、「3万円以上、5万円未満」(21.7%)、「1万円未満」(20.9%)となっており、 ‘ 5万円未満 ’(76.6%)が4分の3を占めました。一方で、 ‘ 5万円以上 ’ (22.2%)も4分の1あり、なかには「50万円以上、100万円未満」(1.6%)という回答もありました。
5万円を境にみてみると、年代別には30歳代以下から50歳代までは年代が上がるほど、また、性別には女性(15.1%)より男性(30.7%)の方が ‘ 5万円以上 ’ の回答割合が多くなっています。
◆ 腕時計を選ぶ基準として、7割超が「デザイン」を重視
腕時計を選ぶ基準として重視することを尋ねたところ(3つ以内の複数回答)、最も多かったのは「デザイン」(71.9%)で7割を超えました。次いで、「見やすさ」(53.0%)、「価格」(50.2%)、「機能」(47.0%)が5割前後となっています。「資産性」(2.8%)と「ステータス性」(5.9%)は1割未満でした。
年代別にみると、昇順・降順の特徴はみられませんが、「デザイン」(40歳代84.6%、60歳代以上56.6%)や「価格」(50歳代39.5%、60歳代以上61.4%)のように20ポイント超の差がついた項目があります。また、性別にみると、「見やすさ」(男性34.2%、女性69.9%)、「機能」(男性57.9%、女性37.6%)に大きな違いがみられます。
◆ 腕時計を着ける理由、8割近くが「手軽に時間が確認できるから」
腕時計を着ける理由を尋ねたところ(3つ以内の複数回答)、最も多かったのは「手軽に時間を確認できるから」(77.9%)で8割近くに上りました。次に多かったのは「スマホが使えないときでも時間を確認できるから」(40.3%)でした。以下、「ファッションとして」(26.5%)、「仕事で必要だから」(20.9%)、「習慣だから」(18.2%)が2割前後でした。
いずれの年代および性別も「手軽に時間を確認できるから」が7~8割台でした。
◆ 腕時計を持たない(着けない)理由は「時間を確認する手段がほか(スマホなど)にあるから」が8割
腕時計を「持たない」と回答した人、および(持っているけれども)「(あまり)着けていない」と回答した人に、なぜ持たない(着けない)のか尋ねたところ(3つ以内の複数回答)、最も多かったのは「時間を確認する手段がほか(スマホなど)にあるから」(81.7%)で8割を超えました。後述する自由回答のなかでも、「スマホがあるから腕時計はいらない」という意見が多く寄せられました。
また、「体に束縛感があるから」(29.3%)や「肌荒れするから」(11.6%)といった身体的な理由も少なからず上がっています。「その他」のなかには、「子供を抱っこするとき当たって痛そうだから」という回答もありました。
年代別にみると、いずれの年代も7割以上が「時間を確認する手段がほか(スマホなど)にあるから」を上げていて、そのなかでも60歳代以上(92.9%)は9割を超えています。他の特徴として、30歳代以下は「体に束縛感があるから」(30歳代以下43.3%、他の年代は22.0%~31.4%)と「お金がかかるから」(30歳代以下23.3%、他の年代は0.0%~5.9%)の2項目が他の年代に比べて回答割合が多くなっています。
◆ ビジネスシーンでの腕時計の着用については柔軟な考えが大半
ビジネスシーンでの腕時計の着用についてどう思うか尋ねたところ、最も多かったのは「どちらでもいい」(44.8%)、次が「T・P・O(時間・場所・場合)に応じて着ければいい」(37.4%)で、このふたつを合わせる(82.2%)と8割を超えました。
一方、「マナー・身だしなみとして着けるべき」(8.6%)、反対に「着ける必要はない」(7.0%)はいずれも1割未満でした。
ビジネスシーンでの腕時計の着用には柔軟な考えを持つ人が多いようです。
※安全面や衛生面の理由から腕時計の着用を禁止されている場合を除くという前提で尋ねました。
年代別にみると、「マナー・身だしなみとして着けるべき」は概ね年代が上がるほど回答割合が上がりますが、最も多い60歳代以上(11.2%)と最も少ない40歳代(5.4%)との差は5.8ポイントにとどまっています。ただし、「着ける必要はない」は最も多い30歳代以下(16.4%)と最も少ない60歳代以上(4.0%)との差が12.4ポイントあります。
性別にみてあまり違いはありませんが、「マナー・身だしなみとして着けるべき」は男性(13.7%)が女性(5.4%)を8.3ポイント上回っています。
◆ スマートウォッチを持っているのは約3割
スマートウォッチを持っているか尋ねたところ、「持っている」(27.6%)が約3割、「持っていない」(72.4%)が約7割でした。
年代別にみると、いずれの年代も2~3割程度が「持っている」と回答しており、年代を問わずスマートウォッチの保有が進んでいることがうかがえます。
性別にみると、男性(34.0%)と女性(23.3%)の差は10.7ポイントでした。
腕時計を持っているか否かで分けてみると次のとおりです。
○ ‘ 腕時計とスマートウォッチの両方を持っている ’ ・・・・・・・・25.9%
○ ‘ 腕時計を持っているが、スマートウォッチは持たない ’ ・・・・・52.5%
○ ‘ 腕時計は持っていないが、スマートウォッチを持っている ’ ・・・ 1.7%
○ ‘ 腕時計もスマートウォッチも持っていない ’ ・・・・・・・・・・19.9%
◆ 自由意見
「腕時計を着けるのは習慣」、「スマホがあるから不要」、「日頃着けないが思い出がある」などいろいろな意見が寄せられました。
○若い時から、外出する時には必ず腕時計を身につけていたので、腕時計がないとなんとなく落ち着かない感じがします。(佐世保市、50歳代、女性)
○スマホは普及しても、腕時計の方が即座に 時間の確認が出来るから便利。デザインが 素敵な物ならアクセサリー代わりになる。なくてはならない人生の伴侶。これからも 腕時計文化を守っていきたいです。(長崎市、60歳代、女性)
○仕事柄、時刻に正確ではないといけないので、「デジタルの電波腕時計」を愛用している。(長崎市、50歳代、男性)
○ビジネスシーンに於いては最低限のマナー、不要論など考えられない。(長崎市、60歳代、男性)
○今はスマートフォンが普及しているので必要ない。腕時計は着けるのもはずすのも面倒!(佐世保市、70歳以上、女性)
○腕時計はファッションの一部でそのときの洋服に合わせて選んでいます。(長崎市、30歳代、女性)
○携帯電話があるので時計は要らないと思っていたが、スマートウォッチにしてからはライン通知や歩数確認ができるので前よりはつけるようになった。ただし、夏は汗や時計焼けが気になるので付けるのを控えている。(佐世保市、40歳代、女性)
○スマートウォッチを着けていたときもありましたが、重さが気になるのと、しょっちゅうスマホを見ているので多機能はいらないなと思い、今は小ぶりのシンプルな時計を愛用しています笑。(雲仙市、30歳代、女性)
○普段はスマートウォッチだけど、冠婚葬祭の時などはやはり腕時計が良いように思う。たまにしか使わないけど、一つはないと不安な気がするのはそう言う世代なのかなと思う。(長与町、60歳代、女性)
○自分へのご褒美で購入した記念の腕時計を20年以上大切に使っています 腕時計でオンオフの切替えをしています。(佐世保市、60歳代、女性)
○機械式時計はオーバーホールすれば長年使える。今持っている時計のひとつは自分と同い年です。自分の時計のキズも長年連れ添ったものとしていとおしく感じる。(対馬市、50歳代、男性)
○高校の教室に時計がなく、入学式後母に買ってもらったSEIKOの腕時計は高校3年間とその後もずっと大事に使いました。今は動かなくなりましたが大事に取っています。(長崎市、50歳代、女性)
(2025.8.26 宮崎 繁樹)