ながさき暮らしのデータBOX ~リサチャン★レポート
今年はラジオ放送100年という節目の年です。テレビやインターネットの登場によってラジオの楽しみ方やその役割は変わってきたかもしれません。そこで、今回はラジオについてリサーチしました。
調査方法:長崎県内に居住する18歳以上の男女をモニターとするwebアンケートサイト「リサチャン」で実施。 調査期間:2025年4月2日(水)~4月8日(火) 回答者数及び属性:391人 【年齢】30歳代以下59人、40歳代89人、50歳代123人、60歳代以上120人 |
※グラフの構成比は、端数処理の関係で合計が100%にならない場合があります。
◆「ほぼ毎日」ラジオを聞く人が約4分の1、一方で約半数が「ほとんど聞かない」
どのくらいの頻度でラジオを聞くか尋ねたところ、「聞く」(50.1%=「ほぼ毎日」24.3%+「週に1~2回」19.9%+「月に1~2回」5.9%)と「ほとんど聞かない」(49.9%)が半々でした。
これを性別にみると、「聞く」は男性が58.3%なのに対し女性は44.9%と10ポイント以上の差があります。
また、年代別にみると、年代が上がるにしたがって「聞く」という回答が多く、なかでも、「ほぼ毎日」は30歳代以下の15.3%に対して、60歳代以上は29.2%と倍近くになっています。
ラジオを「ほとんど聞かない」と回答した人に、家庭にラジオ(カーラジオやパソコン、スマホは除く)があるか尋ねたところ、約半数(50.8%)が「ない」という回答でした。あとの半分は、「ある(家族が使用)」(14.4%)、「ある(災害などの非常時用)」(29.7%)、「ある(置物・インテリアとして使用)」(5.1%)となっています。
< これ以降の設問(自由意見を除く)は、前問で「聞く」(「ほぼ毎日」+「週に1~2回」+「月に1~2回」)と回答した人に尋ねました。 >
◆「カーラジオ・カーナビ」でラジオを聞く人が6割強、「スマートフォン」が3割強
どのような機器でラジオを聞くか尋ねたところ、もっとも多かったのは「カーラジオ・カーナビ」(65.8%)で6割強にのぼりました。後述する別の設問でも「運転するとき」にラジオを聞くという回答が多かったことと符合します。
次に多いのは「スマートフォン」(36.2%)で3割を超えています。一方、「据え置き型のラジオ」(9.2%)、「携帯できる小型のラジオ」(12.2%)は1割程度に止まりました。
年代別にみると、いずれの年代もおおむね上記と同じです。細かくみると、「カーラジオ・カーナビ」はどの年代も5割を超えており、とくに50歳代では8割近く(78.7%)にのぼります。「スマートフォン」は、年代が若いほど回答割合が高いですが、もっとも低い60歳代以上でも3割強(33.8%)となっており、ラジオを聞くアプリ(インターネットラジオ)が年代を問わず利用されていることがうかがえます。また、60歳代以上は「携帯できる小型のラジオ」でも他の年代より高い回答割合となっています。性別にみて大きな違いはみられません。
どのような機器でラジオを聞きますか。×(年代別)(複数回答可n=196)×(性別)(複数回答可n=192)
◆ラジオを聞くのは「運転しているとき」が6割強、「家事をしているとき」が3割強
ふだん、どんなときにラジオを聞くか尋ねたところ、もっとも多かったのは「運転しているとき」(65.8%)で6割強でした。以下多い順に、「家事をしているとき」(32.7%)、「通期・通学するとき」(21.9%)、「夜寝るとき」(13.8%)などとなっています。
性別にみると、「家事をしているとき」(男性20.5%、女性43.3%)と「通勤・通学するとき」(男性30.7%、女性14.4%)で違いがみられます。
年代別にみると、「夜寝るとき」は40歳代と50歳代では1割未満ですが、60歳代以上は26.2%と高くなっています。
◆よく聞くのは「トーク」、「音楽」、「ニュース」
よく聞くジャンルを尋ねたところ、もっとも多かったのは「トーク」(77.6%)で8割近くにのぼりました。以下、「音楽」(69.4%)、「ニュース」(46.4%)などとなっています。
性別にみると、「ニュース」(男性59.1%、女性35.6%)と「スポーツ」(男性20.5%、女性7.7%)で違いがみられます。
年代別にみると、「トーク」と「音楽」の割合はいずれの年代も高くなっています。60歳代以上は「ニュース」と「天気予報」の回答割合が他の年代よりも高く、幅広いジャンルを聞いていることがうかがえます。
◆ラジオの魅力は「ながら聞き」と「BGM代わり」
ラジオの魅力が何か尋ねたところ、もっとも多いのは「(仕事や家事などと)『ながら聞き』ができる」(80.6%)で8割を超え、次に多いのは「BGM代わりになる」(60.7%)です。
その他にも、「パーソナリティを身近に感じる」(32.7%)、「災害時に役立つ」(29.1%)、「目からの情報がない」(27.0%)、「自分の生活サイクルに合う」(25.0%)、「リスナーから寄せられるメッセージやリクエスト」(20.4%)が2割を超えており、いろいろな魅力があることがうかがえます。
年代別にみると、「災害時に役立つ」は30歳代以下と40歳代では1割台ですが、50歳代は31.1%、60歳代以上では41.5%となっています。若い年代ほど災害用アプリやSNS等による情報収集が身についているのかもしれません。性別にみて大きな違いはみられません。
◆自由意見
ラジオの楽しみ方や、昔よく聞いていた頃の思い出などが寄せられました(この設問は皆さんに尋ねました)。
○ラジオを聞かない日はないです。家事をしながら聞けるのがいいです。聞き逃しも聞けるようになってよかったです。(長崎市、60歳代、女性)
○いつも楽しく聴いています。 生活の相棒です。(大村市、40歳代、女性)
○車で移動する時に何気にラジオを聞いたりするが面白いと思う。ただラジオ自体家にはなくなかなか聞かないのが現状。(長与町、40歳代、女性)
○スマホでときどきラジオを聞いています。家事のBGMです。(長崎市、20歳代、女性)
○眠りながらラジオを聴くのが大好き!(長崎市、50歳代、女性)
○リアルで聴くのは無理。厳選したプログラム(ポットキャストなどパソコンで)をダウンロードして聴いています。ラジオの人は話し方が本当に上手い。(長崎市、50歳代、男性)
○高校野球をラジオで聞くことがあるが、見てなくても状況が伝わる実況者の方は本当にすごいと思う。(長崎市、30歳代、女性)
○ラジオはテレビやネットよりもパーソナリティを身近に感じられて、とても楽しいです。(長崎市、50歳代、男性)
○1人でいても誰かと一緒にいるような安心感を持てて好きです。(諌早市、30歳代、男性)
○通勤に1時間ほどかかっていた頃は、毎日ラジオを聴いていました。ゆるーいトークテーマ、よく耳にするラジオネーム、懐かしいリクエストソング。運転が苦じゃなかったのは、ラジオのおかげです。(長崎市、40歳代、女性)
○通信制の高校での授業としての聴講、聴き逃さない様に必死でした。夜勤中の眠気覚ましにもよく聴いてました。懐かしい。(長崎市、60歳代、女性)
○昔は懐中電灯についていて台風の時には停電になると聞いていたり、週末は夕方のFMの音楽を聴いていたのを思い出しました。(長崎市、40歳代、女性)
○学生の頃、オールナイトニッポンが翌日の学校でも話題の中心に。夜中に起きてる事が、少し大人になったような気分でした。近年はラジオ深夜便がお気に入り。ラジオは眠れぬ夜に寄り添ってくれる友のような存在です。(長崎市、60歳代、女性)
○子どもの頃の昭和30年代、まだ家にテレビはなく、ラジオがその役目をはたしていた。家族でラジオを聞きながら食事をしていた。親が新しいラジオを買ったときは、近所の人が珍しいものを見るように見物に来ていた。(長与町、70歳以上、男性)
○昔は毎週ヒット曲のランキング番組でフルコーラス流してくれてたのでカセットテープに入れたり、番組内で葉書を読まれないかなとドキドキしたり勉強しながら耳はラジオ(笑)楽しかったですね。(諌早市、60歳代、女性)
○ラジオを聴きながらの子育て、家事など。 それで充分、情報は得られました。 時には好きな楽曲をリクエストしたり、賞品の応募をしたり。次男のランドセルもラジオの応募で頂きました。50年前の事です。(長崎市、70歳以上、女性)
(2025.4.16 宮崎 繁樹)