【調査要領】
■調査対象:県内主要企業372 社(回答企業数239社、回答率64.2%) ■調査方法:WEB と郵送を併用しアンケートを実施 ■調査期間:2023年7月26日~8月31日 ■業種別内訳:製造業60社、非製造業179社 ※BSIについて:BSIは回答企業の「好転・増加・上昇」とする企業割合から「悪化・減少・下落」とする企業割合を差し引いた指標。 |
全産業の業況判断 BSI をみると、新型コロナの感染法上の扱いが 5 類へ移行後、ペントアップ需要が顕在化し、2023 年 4 ~ 6 月期実績はプラス 11。足もと 7 ~ 9 月期(実績見込み)については、原材料・エネルギー価格の高止まりや、海外経済の減速懸念などから、BSI は 2 に低下するも、先行き 10 ~ 12 月期は物価高が続くなかではあるが、観光需要の回復期待などからプラス 9 と、県内企業の景況感は回復基調を辿る見通し。
経営上の問題点(3 つ以内の複数回答、全産業計)は、「仕入商品又は原材料価格の値上がり」が前回調査(64.9%)からやや上昇し 68.6%となりトップ。次いで「人材不足」が 47.5%、「設備の老朽化」が 31.4%となった。
回答企業からは、「半導体を中心に調達部材が長納期化している。そのため在庫の確保、調達先分散によるリスク回避をしている」(電気機械)、「コロナの位置づけが 5 類感染症に変更されたことによって経済活動が正常化に向かう一方、ウクライナ情勢の長期化、資源価格や原材料価格の高騰、円安による物価上昇などにより、依然として先行きが不透明な状況が続くものと予想」(食料品製造業)、「公共予算の減少が予想され業界全体の厳しさが増すと思われる。2024 年からは残業時間の上限規制が施行され、一層業界の厳しさが増すと思われる」(建設業)などのコメントが寄せられた。
(2023 9 28 泉 猛)