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経済関連用語解説 「鉱工業生産指数」

 毎月、ニュースで採り上げられるものに鉱工業生産指数があります。これは国内の製造業や鉱業の生産活動を総合的に捉えた統計で、基準年を100とした指数にして、経済産業省が毎月、月末に公表しています。現在の指数は、2015年1~12月の平均値(基準時)を100として計算しています。
 作成にあたって採用しているのは、自動車や電気製品、食料品など製造業・鉱業の代表的な412種類の品目。この品目ごとに指数を作成したうえで、その品目の重要度に応じて重み付け(ウエイト付け)して足し上げる加重平均という方法で、全体の指数を算出しています。
 なお、産業構造の変化などに対応するため、5年に1度、指数の基準時に合わせ、品目とウエイトの見直しを行っています。


 鉱工業生産指数は、全国指数のほかに、九州など8つの地域別や都道府県別にも作成されています。各地域の経済特性も考慮されており、全国指数と比べると採用品目や品目のウエイトが異なります。
 全国で一番ウエイトが大きいのは「輸送機械工業」ですが、長崎県の場合は「電子部品」となっています。
 また、長崎県では、13業種・82品目を採用しています。


 長崎県が公表した2021年7月の鉱工業生産指数(季節調整済指数(メモ))は81.5と対前月比1.1%減少しました。業種別にみると、電子部品・デバイス工業、食料品工業など3業種が上昇し、輸送機械工業、はん用・生産用機械工業、電気機械工業など10業種が低下しました。

◇メモ◇

 鉱工業指数には、原指数(そのままの数字)と季節調整済指数という2種類の指数があります。
 原指数は前年同月との比較ができ、季節調整済指数は前月との比較ができます。
 季節調整済指数は、あらかじめ1年間の季節パターンを推計して、月の稼働日数の違い、年度末、四半期末などの決算期による生産増、気候による生産量の増減など影響を取り除いて算出しています。

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