■県内の外国人労働者数と雇用事業所数
コロナ禍が長期化し、感染拡大防止のため海外との出入国が制限されたことから、外国人観光客を見かける機会も少なくなりました。また、出入国制限の影響もあって2021年6月末時点の県内在住の外国人数(注1)は9,431人となり、前年比524人(5.3%)減少しました。
こうしたなか、21年10月末時点の外国人労働者数(注2)をみると5,782人となり、前年比396人(6.4%)減少しましたが、その一方で、外国人材を雇用している事業所数は1,434カ所と前年比35カ所(1.1%)増加し、過去最高となりました。
背景として、コロナ禍が長期化するなかであっても、県内の事業所では人手不足が慢性化しており、優秀な外国人材を獲得したいというニーズがあるものと思われます。
国別・在留資格別にみた外国人の労働者数は図表のとおりです。
出身国別のデータをみると、ベトナムが2,298人(39.7%)と最多。以下、中国(788人、13.6%)、フィリピン(588人、10.2%)、ネパール(369人、6.4%)の順となっています。
■県内留学生の採用・就職支援
2021年5月1日時点の県内大学で学ぶ留学生数(注3)は1,479人となっており、前年の1,959人から480人、24.5%減少しています。その就職状況(注4)をみると、20年3月卒業生305人のうち95人が日本国内で就職しており、そのうち31人が長崎県内の企業となっています。
県内の事業所が留学生を採用する場合には、留学ビザから就労ビザへの変更手続きが必要となります。その際、出入国在留管理庁への提出書類には、留学生が学んできたことと採用後にその能力が活かせる内容となっているか、といった採用後の計画なども必要となります。
そのため、採用実績のない事業所にとっては、そうした採用にかかるノウハウや、そもそも「県内の大学等には、どのような人材がいるのか」、「採用にあたって、どのような準備が必要なのか」といったことがわからないケースもあるようです。
こうした事業所の外国人材の採用ニーズや、採用に関する課題解決に向け、下記のような機関の相談窓口が設けられており、外国人の採用を検討している事業所からの利用を呼び掛けています。
(注1)法務省出入国管理庁「在留外国人数について」
(注2)長崎労働局「長崎県における外国人雇用状況」
(注3)独立行政法人日本学生支援機構「2021年度外国人留学生在籍状況調査結果」
(注4)長崎留学生支援センターまとめ
■長崎留学生支援センター
企業からのアルバイト・就職情報を、支援センターから県内各大学へ情報を提供するなどのサポートを行っています。
長崎留学生支援センター (nagasaki-issc.org)
〒852-8521 長崎市文教町1-14 長崎大学構内 総合教育研究施設A 2階
TEL:095-819-2244 FAX:095-819-2125
E-mail:nissc@nagasaki-issc.org
■日本貿易振興機構(ジェトロ)
専門相談員から継続的なアドバイスを受けながら、高度外国人材の採用や育成・定着など、それぞれの段階で必要なサポートを受けることができます。
高度外国人材活躍推進コーディネーターによる伴走型支援 | ジェトロのサービス – ジェトロ (jetro.go.jp)
■長崎新卒応援ハローワーク
専門の相談員『外国人雇用管理アドバイザー』による個別相談、出張相談・ガイダンス、面接会等を受けることができます(事前予約が必要です)。
〒852-8108 長崎市川口町13-1 長崎西洋館3F
TEL:095-819-9000
E-mail:RNSYHNG@mhlw.go.jp
開庁日・時間 月曜~金曜日 10時~18時半(除く西洋館の休館日)
https://www.mhlw.go.jp/content/000498084.pdf
(2022.4.15 泉 猛)