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長崎経済研究所

食品のパッケージが白黒に!購入意欲への影響は?

 中東情勢の緊迫化に伴う国際的な原油価格の高騰[注1]やインクの原材料(ナフサ[注2])の供給不足などを背景に、一部のメーカー等では商品の価格や内容量を維持するために、色数を減らしたり、写真やキャラクターを省略したりするなどパッケージデザインを簡素化する動きがみられます。

 そこで今回は、このような白黒パッケージなどへの変更について、皆さまの感じ方や購入意欲の変化について尋ねました。

〔注1〕中東のホルムズ海峡において事実上の封鎖状態が続き、原油の供給が途絶することへの懸念から、NYMEX(ニューヨーク商業取引所)の時間外取引において、2022年6月以来、およそ3年9カ月振りとなる1バレル118.27ドルを記録。

〔注2〕原油を蒸留して最初に取り出される透明な液体成分。プラスチックや化学製品の全ての土台となる原材料。

調査方法:長崎県内に居住する18歳以上男女をモニターとするwebアンケートサイト「長崎県民アンケート・リサチャン」で実施                          
調査期間:2026年5月26日(火)~ 6月1日(月)
回答者数及び属性:414人
【年齢層】 30歳代以下54人、40歳代94人、50歳代135人、60歳代以上131人 

※グラフの構成比は、端数処理の関係で合計が100%にならない場合があります。

 はじめに、商品のパッケージを白黒にすることについてどう思うか尋ねたところ、「大いに賛成(評価する)」が41.1%、「ある程度賛成(どちらかといえば評価する)」が43.5%となり、この2つを合わせると8割超(84.6%)となりました。一方、「あまり賛成しない(どちらかといえば評価しない」は10.1%にとどまり、「まったく賛成しない(評価しない)」はわずか1.0%となりました。

 県民の皆さんは、原材料不足等を理由としたパッケージを白黒にする取組みについて肯定的なことが見受けられます。

 パッケージを白黒化することへの賛否の理由を尋ねたところ、「価格や内容量を維持してほしいから」が52.5%と半数超を占めました。以下、「インク使用の節約は、環境保全にもつながるから」(21.0%)、「ある程度理解できるが、見た目の変化は気になるから」(11.4%)、「デザインはあまり関心がないから」(8.1%)の順となりました。

 こうした結果から、商品の見た目の華やかさよりも、日常の生活に直結するコスパ(価格と量)重視とともに、環境への影響も懸念していることがうかがわれます。

 パッケージが白黒になってもこれまで通りその商品を購入し続けるか尋ねたところ、「購入する」が81.9%となり、「購入する頻度が増える」の1.4%を合わせると83.3%にのぼりました。

 一方で、「購入する頻度が減る」が5.8%、「購入しない」は1.7%にとどまりました。また、「わからない」は8.3%でした。

 商品の中身が変わらなければ、県民の皆さんの購買行動に大きな影響はないようです。

 パッケージから長年親しまれたキャラクターや商品写真が消えることに対し、「少し寂しさを感じる」が39.9%で最多となりました。

 一方、「全く気にならない」も33.6%に上り、意見が分かれる結果となりました。

 以下、「シンプルで良いと思う」(10.4%)、「ブランドのイメージが変わるように感じる」(8.0%)、「別の商品のように感じて戸惑う」(5.8%)の順となりました。

 パッケージのキャラクターや写真が無くなることに約4割が少し寂しさを感じるなど、パッケージが商品固有のイメージとして機能していたことがうかがわれます。一方で、「気にならない・シンプルで良い」という実利派も4割超存在しており、県民の皆さんの心理は二分化しているようです。

 パッケージの変更について、どのようなものなら受け入れられるか複数回答で尋ねたところ、「色数を減らす(白黒・2色印刷など)」が71.3%と最多となりました。以下、「一部を透明にして中身を見せる」(43.7%)、「容器や包装材を薄くする(品質に影響がない範囲)」(42.8%)、「キャラクターやイラストを無くす」(42.3%)がいずれも4割台。「商品や料理の写真を載せない」が3割弱(29.0%)となりました。

 今後、資源削減のために白黒など、シンプルなパッケージが増えてほしいと思うか尋ねたところ、「どんどん増えてほしい」が46.4%の一方、「必要以上に増えてほしくない」(35.5%)と「増えてほしくない」(4.1%)とを合わせた、“増えてほしくない”との回答も4割近く(39.6%)となりました。こちらも県民の皆さんの思いや考えは二分化しているようです。

 なお、「わからない」は14.0%でした。

 自由コメントには、原材料不足を背景としたパッケージの白黒化に対し、値上げや欠品を回避するための現実的な対応として、理解を示す意見が多く寄せられました。もっとも、買い物をすること自体の楽しみが減ることや新商品の認知の低下を懸念する意見もあり、見た目の果たす役割の大きさも浮き彫りとなりました。

〇パッケージまで影響が出ていることに衝撃でした。全て値上げの世の中なので、なるべく値上げはせず、対応していただけたら消費者として助かります。(長崎市、20歳代、女性)

〇ブランドが確立されていないものについて、パッケージは非常に重要な商品の一部と思うので、新商品の導入コストが高くなるような気がしています。(長崎市、30歳代、男性)

〇スーパーなどの陳列のワクワク感が減るかもしれませんが、世界情勢や物価高騰を考えると仕方ないのかなと思います。これからずっとではなく一時的なものであると良いなと思います。(諫早市、30歳代、女性)

〇中身が大事だと思うのでパッケージリニューアルと思えば、たいした事ではないです。環境保全などの良い機会と捉えたいです。(佐世保市、40歳代、女性)

〇デザインも商品選びに重要な要素だと思います。(長崎市、40歳代、男性)

〇逆に宣伝になったのでは。店頭に並んだら、やはり「これか」と一度は手に取ってSNSのネタにしたいと思います。(長崎市、50歳代、男性)

〇ナフサ不足など世界情勢でやむ得ない場合は仕方ない事だと思います。 商品供給がひっ迫するよりは良いと思います。(長崎市、50歳代、女性)

〇ナフサを海外に依存している限り、企業が変化を把握しスピーディーに対応することに拍手を送りたいです。パッケージデザインに依存せず味や品質で消費者の心揺さぶる商品提供を希望します。(大村市、60歳代、女性)

〇食品に関しては、パッケージの白黒化によって購入意欲の減退が懸念されます。(長崎市、70歳代、男性)

(2026.6.16 泉 猛)

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