ながさき暮らしのデータBOX ~リサチャン★レポート~
農林水産省のまとめによると、スーパーでのコメの平均価格は5キログラム当たり4,214円(今年4月28日~5月4日まで)となり、依然として高値が続いています。米の需給問題は“令和の米騒動”として注目を集めています。そこで今回は米不足とその価格の高騰が生活に及ぼす影響や、今後のお米の購入への対策についてリサーチしました。
〇調査方法 : 長崎県内に居住する18歳以上男女をモニターとするweb アンケートサイト「リサチャン」で実施。
〇調査期間 : 2025年5月1日(木)〜5月8日(木)
〇回答者数及び属性 : 383人
【年 齢】30歳代以下52人、40歳代88人、50歳代129人、60歳代以上114人
※グラフの構成比は、端数処理の関係で合計が100%にならない場合があります。
◆お米を買う際に重視するのは「価格」が8割超
はじめに、お米を購入する際に重視することを複数回答で尋ねたところ、「価格」が81.5%と群を抜いており、次いで「産地」(53.8%)となりました。「ブランド」(25.8%)、「外国産ではないかどうか」(22.5%)、「新米かどうか」(21.4%)は2割台となりました。
また、「その他」では「単一米」、「無洗米」などの回答が見られました。
◆米不足と価格高騰について「影響がある」が約9割
次に、米不足と価格高騰の影響について尋ねたところ、「大きな影響がある」が65.0%、「やや影響がある」が23.0%となり、これらを合わせた『影響がある』が88.0%と9割近くとなりました。
その一方、「あまり影響はない」は7.3%、「全く影響はない」は4.7%でした。
◆対策として「複数の店舗を見てまわり、少しでも安いお米を探した」が半数超
また、前問で米不足と価格高騰について『影響がある』と回答した人に「具体的にどのような影響があるか」を複数回答で尋ねたところ、「複数の店舗を見てまわり、少しでも安いお米を探した」が5割超(54.9%)で最も多く、これに「家庭での消費を減らした」が31.2%で続き、以下「パンなどで代替した」(24.3%)、「従来より少ない量で購入している」(23.7%)となりました。
一方、「外国産を購入した」は2.7%に止まり、消費者の国産米へのこだわりが強いことがうかがわれます。
◆今後も「少しでも安く販売している店舗を探す」が約半数
今後も、米不足と価格高騰が続くと予想されるなか、どのような対策を考えているかを尋ねたところ、「少しでも安く販売している店舗を探す」が49.1%と最多となり、消費者の価格志向が強いことがうかがわれる結果となりました。
以下、「パンなどでの代替を続ける」(30.0%)、「食卓に上る頻度・量を減らす」(26.9%)の順でした。
一方、「特に対策は考えていない」は24.8%でした。
◆食卓への登場回数増加の上位は「パン」「うどん」「パスタ」
今回の「令和の米騒動」により、お米以外で主食として食卓に登場する回数が増えた食材について複数回答で尋ねたところ、「パン」が51.2%と最も多くなりました。これに、「うどん」(40.2%)、「パスタ」(35.8%)が続き、「そば」と「中華麺」は11.0%と同率となりました。
また、「特にない」が25.8%となり、主食としてお米以外考えられないといった消費者も見られます。
◆自由コメント
【米不足についてひとこと】
自由コメントには、今後もしばらくは米価格の高止まりが予想されることに不安を抱えつつ、他の無駄遣いを減らして何とかやりくりするといった意見が寄せられました。
〇食べ盛りの子供達に我慢はさせられないので、やりくりが大変です。
(大村市、40歳代、女性)
〇お米が大好きなので本当に困っています。 小麦は腸にもよくないですし、子どもにはなるべく摂らせたくありません。 日本の主食のお米を守るために国は本気で対策に取り組んでほしいです。
(長崎市、30歳代、女性)
〇米農家です。全く影響がないのが現状ですが全家庭に滞りなく供給されてほしいと思います。
(諌早市、30歳代、男性)
〇備蓄米がはやく一般消費者に届くようになり、米の小売価格が下がって欲しいと思います。
(長崎市、40歳代、男性)
〇家族が多いのでかなり深刻です。 お弁当も毎日の事なので頭が痛いです。
(長崎市、40歳代、女性)
〇価格が上がっても毎日必要なものなので、他の無駄遣いを減らすしかないと思う。
(長崎市、40歳代、女性)
〇外国産でも構わないので、米に困らない生活をしたい。
(川棚町、50歳代、女性)
〇親戚筋に米農家があり、今のところ入手には困っていない。
(長与町、70歳以上、男性)
〇去年より米の価格が2倍になっているので、無駄にならないよう大事に食べている。 美味しいお米が良いので、高くても買っている。
(長崎市、70歳代、女性)
(2025.5.14 泉 猛)