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長崎経済研究所

第135 回 県内企業景況調査

【調査要領】

1.調査目的: 県内企業の業況と経営動向の把握および県内景況判断資料の作成
2.調査対象: 県内主要企業 372 社(回答企業数 221 社、回答率 59.4%)
3.調査方法: WEB と郵送を併用しアンケートを実施
4.調査期間: 2024 年 1 月 31 日~ 2 月 29 日
5.調査対象期間:2023 年 10 ~ 12 月期  実   績(前年同期比)
         2024 年 1 ~ 3 月期    実績見込み(前年同期比)
         2024 年 4 ~ 6 月期    見 通 し(前年同期比)
6.調査事項
 (1)業況判断     (2)売上高   (3)受注残高   (4)在庫水準
 (5)操業度・稼働率  (6)雇用人員  (7)販売価格   (8)仕入価格
 (9)採算(経常利益)(10)資金繰り  (11)経営上の問題点
7.回答企業属性

BSI について
 BSI はビジネス・サーベイ・インデックス(Business Survey Index)の略で、回答企業の「好転・増加・上昇」とする企業割合から「悪化・減少・下落」とする企業割合を差し引いた指標のことである。例えば回答企業のうち30%で業況が好転し、10%の企業が悪化した場合、BSI の値は30 − 10 = 20となる。BSI のプラスは好転、マイナスは悪化とみることができる。

概況

全産業の業況判断 BSI をみると、物価高や人手不足が続くなか、2023 年 10 ~ 12 月期実績のプラス
 8 から足もと 2024 年 1 ~ 3 月期(実績見込み)は△ 4 に低下も、先行き 4 ~ 6 月期は△ 1 に持ち直
 す見通し。県内企業の景況感は、原材料など仕入価格の上昇や人手確保難・人件費上昇などから足
 もと悪化しているものの、先行きについては受注環境の改善を見込む製造業を中心に幾分持ち直す
 見通し。
経営上の問題点(3 つ以内の複数回答、全産業計)は、「仕入商品又は原材料価格の値上がり」が前
 回の 60.7%から 54.1%に低下する一方、「人材不足」が 52.0%から 53.7%に上昇しており、この両者
 がほぼ同率で主要な問題点となっている。以下、「売上げ・受注の不振」(32.1%)、「賃金の上 
 昇」
(30.7%)が続く。

1.業況判断

 全産業の業況判断 BSI をみると、物価高や人手不足が続くなか、2023 年 10 ~ 12 月期実績のプラス
8 から足もと 2024 年 1 ~ 3 月期(実績見込み)は△ 4 に低下も、先行き 4 ~ 6 月期は△ 1 に持ち直す
見通し。県内企業の景況感は、原材料など仕入価格の上昇や人手確保難・人件費上昇などから足もと
悪化しているものの、先行きについては受注環境の改善を見込む製造業を中心に幾分持ち直す見通し。

(1)製造業

 製造業の業況判断 BSI は、23 年 10 ~ 12 月期実績 2 から、人手不足や原材料・エネルギー価格の上
昇から 24 年 1 ~ 3 月期△ 2 と低下。もっとも、4 ~ 6 月期は輸入原材料・エネルギー価格が落ち着き、受注環境の好転も期待されることなどから、BSI は 14 と回復する見通し。
 このうち一般機械は、人手不足感が強いなか、営業活動の推進や受注環境の好転期待などから BSI
は 23 年 10 ~ 12 月期、24 年 1 ~ 3 月期の 0 から、4 ~ 6 月期は 20 と回復する見通し。電気機械は、
半導体など調達部材の長納期化や、資材・部品の納期遅延の影響から、BSI は 23 年 10 ~ 12 月期、24
年 1 ~ 3 月期の 15 から、4 ~ 6 月期は△ 29 と悪化する見通し。食料品は、大型商業施設の開店による
人手確保難のなか、国内及び訪日外国人観光客の増加によるお土産品などの需要の回復から、BSI は
23 年 10 ~ 12 月期 0、24 年 1 ~ 3 月期 20、4 ~ 6 月期は 40 となり、大幅に回復する見通し。

(2)非製造業

 非製造業の業況判断 BSI は、23 年 10 ~ 12 月期実績が 9、24 年 1 ~ 3 月期実績見込みは△ 5、先行
き 4 ~ 6 月期は△ 6 と低下する見通し。
 このうち小売業では、人件費の上昇分を販売価格に転嫁し難い状況が続き、23 年 10 ~ 12 月期△ 4
から足もと 24 年 1 ~ 3 月期、先行き 4 ~ 6 月期とも△ 26 と悪化する見通し。サービス業は、客足の
回復による増収のなか、24 年 1 ~ 3 月期 9 と回復するも、仕入価格の高止まりが続き、4 ~ 6 月期は 3
と悪化する見通し。

2.雇用人員、仕入・販売価格、採算

 全産業の雇用人員の BSI をみると、足もと 24 年 1 ~ 3 月期△ 48、先行き 4 ~ 6 月期も△ 43 と、大
幅マイナス(人員不足)が続く見通し。
 全産業の仕入価格の BSI は、資材・原材料費の高止まりが続き、24 年 1 ~ 3 月期 51、先行き 4 ~ 6
月期 50 と大幅なプラス(上昇 > 低下)が続く。
 一方、全産業の販売価格の BSI は、足もと 27、先行き 31 と BSI はプラスではあるが、仕入価格の
高止まりが続き、その上昇分の販売価格への転嫁が十分進まず、採算 BSI は 24 年 1 ~ 3 月期△ 10、4
~ 6 月期△ 11 と厳しい収益環境が続く見通し。

3.経営上の問題点

 経営上の問題点(3 つ以内の複数回答、全産業計)は、「仕入商品又は原材料価格の値上がり」が前
回の 60.7%から 54.1%に低下する一方、「人材不足」が 52.0%から 53.7%に上昇しており、この両者
がほぼ同率で主要な問題点となっている。以下、「売上げ・受注の不振」(32.1%)、「賃金の上昇」(30.7%)が続く。
 回答企業からは、「ウクライナ情勢の長期化、資源価格や原材料価格の高騰、円安による物価の上昇
などにより、依然として先行きが不透明な状況が続く。」(食料品製造業)、「人材不足が続いて、今後も完全な解決が非常に難しい状況。外国人材を採用して上手くいくよう取組んでいく。」(建設業)、「観光客の動きが出てきており増収が見込まれるが、食材等の仕入原価が上がり、収益確保が課題である。」(サービス業)などのコメントが寄せられた。

■経営上の問題点 (3つ以内 複数回答)

(2024.3.29 井上 翼)

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